中国人採用に挑戦したいけれど、初めてで不安が大きい採用担当者の方も多いのではないでしょうか。
母国語や文化、入社するまでの手続きなど日本人とは異なる部分の多い中国人の採用ですが、基本をおさえることで安心して進むことができます。
そこで今回は、初めて中国人採用に挑戦される方に向けて、採用の流れや入社後のミスマッチを防ぐために知っておきたいポイントを解説します。
また、中国人採用で得られる多彩なメリットについても詳しく解説しているので、まだ中国人採用をおこなうか迷っているという方もご一読ください。
中国人採用をおこなう際には、中国人材に特化した求人サイトTENJeeをご検討ください。
中国語人材専用なので、効率よく求める人物像に沿った人材を募集することが可能です。

中国人従業員を採用するメリット
中国人材の採用で得られるメリットを3点ご紹介します。
日本国内の事業でターゲットを拡大することができる
中国人材を社内に迎え入れることは、日本国内におけるビジネスに大きなメリットをもたらします。
中国は訪日観光客の中で最も大きな割合を占める国であり、在留外国人の出身国で最も割合が高いのも中国です。
つまり、日本国内にいる外国人のうち最も多いのが中国人であるといえます。
そのため、日本国内で展開するサービスにおいて中国人向けの表記やプロモーションを展開することは大きなビジネスチャンスにつながります。
国によって興味を持つトピックや広告の種類には違いがあるため、中国人材の意見を取り入れることで、より効率よくビジネスを展開できるというメリットがあります。
中国や海外に進出するきっかけになる
地理的にも近い中国は、日本の最大貿易相手国でもあります。
世界最大の人口と世界第2位のGDPを誇る中国は、ビジネス市場としても注目を集める国です。
中国には世界中のトップ企業が進出しているため、中国進出は中国企業だけでなく全世界の企業を知り、刺激を受けながらビジネスを展開することに繋がります。
魅力的な中国、ひいては世界に進出したい企業にとって中国人材は非常に頼もしい味方となります。
中国語を使ってネイティブならではの高い交渉力を発揮してくれるだけでなく、中国のビジネスマナーや価値観を社内に共有してくれる存在でもあります。
また、中国市場でビジネスを成功させるためには現地の流行や消費者の価値観など中国人目線を理解することが重要です。
中国人材を社内に迎え入れることで、消費者やクライアントなどの価値観を深く理解し、より効果的なビジネスを実現することにつながるでしょう。
新しい考え方や価値観をもたらしてくれる
国や地域が異なると、当たり前と感じている価値観も大きく異なります。
生まれ育った環境が全く違う中国人社員とともに働く中で、日本人だけでは生まれないような画期的なアイデアを得られる可能性も非常に高いです。
中国人材を採用したことで、新たなビジネスアイデアはもちろんのこと、従業員の働き方改革や社内のダイバーシティ化、グローバル化につながる発見ができたと感じる企業も少なくありません。
職場環境が変化することで日本人社員から生まれるアイデアや仕事の質が変化する可能性も十分考えられる点も、中国人採用の大きなメリットといえるでしょう。
中国人採用の流れ
中国人をはじめとする外国人の採用に興味はあるものの、なかなか挑戦できずにいる企業は少なくありません。
ここでは、中国人採用の一般的な流れを解説します。
採用計画を立てる
中国人採用の最初のステップは採用計画の作成です。
まず初めにどんな人材にどのような業務内容を任せるのか、何人程度採用するかなどを具体的に設定します。
これらの情報を元に書類選考や面接のチェックポイントや合格基準を作成することになるので、できる限り具体的に条件を洗い出しましょう。
求める人物像や人数が決まったら、具体的に募集要項を公開する時期や選考期間などの詳しいスケジュールを決めます。
採用スケジュールは新卒採用と中途採用、また応募者が日本国内在住の場合と海外在住の場合とでそれぞれ傾向が異なりますが、共通して気をつけなければならないのが在留資格など外国人採用ならではの手続きです。
場合によっては、会社側が実際に働き始めて欲しいと思っている時期よりも半年から1年程度前に採用活動をおこなう必要があります。
こちらの記事では選考の流れやスケジュールの組み方について詳しく解説しているので、上記以外のケースなどを詳しく知りたい方は、こちらを合わせてぜひご活用ください。
人材を募集する
採用計画が定まったら実際に募集要項を公開し、採用活動を始めます。
募集要項の公開方法としてメジャーなのが求人サイトや転職エージェントへの登録です。
中でも、外国人求職者からの認知度が高い外国人向けのサービスに登録することで、より効率的に募集をおこなうことが可能です。
TENJeeは中国語人材専用の求人サイトなので、効率よく中国人採用をおこないたい方におすすめです。
語学レベル別の募集もでき、幅広い業界・職種の求人が集まっています。
中国人材専門なので、中国人求職者の間での認知度も高いといえます。
興味をお持ちの方は、ぜひ一度TENJeeをご確認ください。

加えて、近年ではSNSを活用した採用活動も盛んで、日本国内からSNSを通じて中国に住む学生や求職者に求人を伝える企業は増えています。
中国で普及しているSNS「Weibo」を活用した採用活動については、こちらの記事でアカウント作成方法も含めて徹底解説しているので、興味をお持ちの方はこちらもご参照ください。
選考をおこなう
応募者が現れたら選考をおこないます。
一般的には書類選考ののち面接を1〜2回程度実施するケースが多いです。
前述した通り、複数の人間が判断をくだす場面も多い選考では、事前に採用計画に基づいた評価基準を明確化しておくことが非常に重要です。
自社が求める人材や経営方針に基づいて、誰が面接官を担当しても同じ評価がつけられるような基準を設定しましょう。
こちらの記事では面接でのチェックポイントや注意点を解説しているので、採用時の評価基準や面接マニュアルの作成時にぜひご活用ください。
内定者を決定し通知する
すべての選考が終わり内定が決定したら、その旨を求職者に通知します。
この時に契約書類などの重要な書類を渡すことになりますが、可能であれば中国語や英語に翻訳したものを準備しましょう。
中国では、給与の金額や待遇に納得がいかなかった場合に会社や上司に対して直談判をするのが当たり前です。
不明瞭な点があると後にトラブルに発展し、中国人材との関係性を構築する上でも障害になってしまいます。
手間はかかりますが、中国語版を用意しておくと安心です。
また、前述した通り外国人が日本で働く上では在留資格の取得や変更等の手続きが必要です。
これらの手続きは半年程度かかるものもあるため、内定が決まり次第取り掛かることが重要です。
求職者に任せっきりにするのではなく、会社側から積極的にサポートをおこないましょう。
各種手続きの種類や必要な対応についてはこちらをご参照ください。
中国人求職者に見られる特徴
中国と日本は文化や価値観が異なるため、中国人材を受け入れることでビジネス展開や従業員の働き方に変化をもたらすことができます。
ただし裏を返せば、円満に働く上で異なる文化や価値観に対して互いに歩み寄る姿勢が不可欠であるともいえます。
ここでは仕事にまつわる中国の一般的な文化や価値観を解説します。
なお、こちらの記事ではさらに詳しく両者の価値観の違いをご紹介しているので、ぜひ合わせてご活用ください。
仕事とプライベートをはっきり区別する
中国では仕事とプライベートを明確に区別する考えが一般的です。
同僚はあくまでも仕事仲間であり、プライベートの友人とはっきり区別して認識する傾向があります。
また、忘年会や日々の仕事終わりの食事において仕事に関する話をすることに対しても驚く中国人は多いです。
中国では終業時間を迎えたら仕事からプライベートに切り替え、家族との時間を大切にする考え方が日本よりも強いため、仕事終わりの食事に誘われても断る人も少なくありません。
食事に誘ったのに断られてしまうと「嫌われているのではないか」「協調性がない」と感じてしまう方もいるかもしれませんが、背景には文化や価値観の違いがあることに留意する必要があります。
明確な上下関係よりもフラットな関係を好む
日本は諸外国と比べても上下関係を尊重し、敬語などで目上の相手を敬う意識が強いです。
対して中国では、上司と部下であってもフラットに意見しあえる関係性を築くことが望ましいとされています。
これは「忖度せずに意見を交わすことでより洗練された成果が出せる」という考えが背景にあります。
相手に伝えにくいような事柄でも、嘘をつかずにきちんと言葉にすることが誠実であり、相手も指摘を受けて改善することができると考える中国人は多いです。
日本人はオブラートに包んで伝えることがよいと見なされる傾向があるので、お互いに価値観を理解した上でコミュニケーションをとる必要があるでしょう。
チームワークよりも個人の成果を重視する
中国では個人主義・成果主義の考え方が一般的で、それぞれが自分の専門分野で最も良い成果をあげることで会社全体も利益が上がるという価値観があります。
日本はチーム主義の傾向があり、協力・分担しながら同じ事業をやり遂げることを大切にしています。
中国では同僚はライバルだと捉え切磋琢磨する人も多く、日本人から見ると協調性がないと感じてしまうかもしれません。
会社の方針によってどのような働き方が望ましいとされているかは異なりますが、根底に価値観の違いがあることを踏まえて歩み寄る姿勢が不可欠となるでしょう。
日本人よりも転職が一般的である
個人主義・成果主義の中国では転職を繰り返しながらキャリアアップを目指すのが当たり前です。
同じ会社に長年勤めていると「他の会社から需要がない=仕事ができない人物だ」と見なされてしまう場合も多いです。
日本では転職が普及しつつあるものの、中国と比べると回数や転職者の割合も決して多くはありません。
中国人社員と働く際には、中国では同じ会社に長くいることがマイナスな印象に繋がる価値観があることに留意しておきましょう。
中国人を初めて採用する際に注意しておきたいこと
初めての中国人採用はわからないことが多く、不安を感じる採用担当者も多いです。
そこで最後に、中国人採用でこれだけは注意して起きたいポイントを5つご紹介します。
就労ビザの所持を必ず確認する
お伝えしたとおり、外国人が日本で働くためには「就労ビザ」と呼ばれる就労が認められた在留資格を取得する必要があります。
就労ビザは種類によって従事できる仕事の種類が異なるため、採用の段階で必ず確認が必要です。
就労ビザの詳しい種類などについては、こちらからご確認ください。
受け入れる環境を整える
文化や価値観の違う中国人材を受け入れるためには日本人とは異なる準備も必要です。
日本語や日本のビジネスマナー、日本の価値観に対する研修は必ず計画しましょう。
また、住む場所の確保や生活インフラの契約には日常会話では耳慣れない専門用語も多いです。
そのため、会社側が積極的にサポートし外国人材が安心して働ける環境を作りましょう。
言語力は資格や検定を用いて判断する
外国人採用では日本語能力がどの程度あるかを知りたいという企業も多いです。
限られた選考期間の中で語学力を測るのは難しいので、資格や検定の結果を参考にするのがおすすめです。
日本語の資格は多様な種類があり、それぞれ語彙の種類や求められる技能が異なります。
こちらの記事で日本語資格を解説しているので、ぜひご参照ください。
ただし、資格だけで完全に判断するのではなく、面接でのコミュニケーション能力なども加味することが大切です。
中国の仕事文化や価値観について知っておく
繰り返しにはなりますが、文化や価値観を理解し歩み寄る姿勢が非常に重要です。
まずは採用担当者が中国について理解し、それを社内に広めていくとよいでしょう。
一方的に中国人材に日本の文化・価値観に合わせてもらうのではなく、まずはこちらから歩み寄ることが大切です。
こちらの記事でも中国の価値観をご紹介しているので、ぜひご一読ください。
まとめ
中国人材は日本国内の中国向けビジネスや中国市場への進出に挑戦する上で非常に頼もしい存在です。
ネイティブならではの高いコミュニケーション能力・交渉力を持って中国人相手のビジネスシーンで活躍してくれるだけでなく、中国ならではの価値観や文化を社内に共有してもらうこともできます。
ダイバーシティ化を目指す企業にとってもその魅力は大きいでしょう。
その反面価値観の違いに互いに歩み寄る姿勢が不可欠なので、まずは採用担当者が中国の価値観や文化について学ぶことがおすすめです。
また、外国人採用の場合は手続きも多いため、早めの対応が重要です。
事前に採用計画を明確化した上で、計画的かつ効率的に進めましょう。
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