
你好!私は韓琳(かん・りん)と申します。中国・杭州出身で、大学から日本に留学し、現在は東京のIT系企業で、海外向けデジタルマーケティングを担当しています。
子どもの頃から日本のアニメやゲームが大好きで身近に触れてきましたが、来日して最初の壁は、やはり日本語でした。特にビジネスシーンでは、語学力だけではなく、空気を読む力や表現の柔らかさが求められることに苦労しました。でも、SNSやYouTubeを通じて独学し、少しずつ「伝える」ことの面白さと奥深さに気づいていったのです。
今では、日中バイリンガルである自分の強みを活かし、中国市場向けのマーケティング戦略の立案や、SNSキャンペーンの企画・運営などを担当しています。この記事では、デジタルマーケティング分野で正社員としてキャリアを築きたい中国語ネイティブの皆さんに向け、SNS時代のチャンスや必要なスキル、働き方などをお伝えします。
日本企業の“顔”になる!SNS運用で求められる語学対応
「インスタで中国語のコメントに返信してほしい」
「WeiboやREDにも投稿を出せないか?」
これらは、私が入社して最初に任された仕事です。多くの日本企業がSNSを活用し始めたものの、「自社がどんな企業かを海外に明確に伝える方法」にまだ迷っている様子が多く見られます。
今やデジタルマーケティングに国境は存在しない、と言っても過言でないかもしれません。しかし、語学対応や文化理解に長けたスタッフが社内にいないため、チャンスを活かしきれない企業も少なくないことが実情です。
実際、SNS運用において語学対応できるスタッフの有無は大きな差となります。2025年時点で中国のSNS人口は10億8,000万人に達するという統計もあります(出典:中国のデジタルマーケティングトレンド2025)。
私の会社でも、中国語でコメントやメッセージが届くたびに、「頼れるのは韓さんだけ」と言われます。ユーザにとって、SNS上でネイティブの視点で対応できるスタッフはその企業の、まさに“顔”のような存在。商品やブランドの印象にも大きく関わるのです。
実際、こうした語学対応が求められるポジションは、アルバイトや業務委託ではなく、正社員として社内にノウハウを蓄積できる人材が求められる傾向にあります。
Web広告・KOL・UGC…マーケティングの変化と中国語人材の強み
デジタルマーケティングは、ここ数年で大きく進化しました。かつては企業が一方的に広告を出していた時代から、いまは「共感」を生むストーリー型の情報発信や、ユーザーの投稿(UGC)を活用する戦略が主流です。
特に中国市場では、KOL(Key Opinion Leader)やKOC(Key Opinion Consumer)によるプロモーションが強力な影響力を持っています。WeChat(微信)、Weibo(微博)、RED(小紅書)、抖音(Douyin。TikTokのこと)などのプラットフォームでは、現地のトレンドに沿ったアプローチが必要不可欠です。
私たち中国語ネイティブにとっての強みは、「感覚的に刺さる表現」が分かること。たとえば、「かわいい!」をそのまま訳すと「好可爱!」ですが、商品の雰囲気によっては「超有质感!」(上品でクオリティ高い)のほうが刺さることもある。こうしたニュアンスの違いを理解し、現地ユーザーにフィットした言語表現ができるのは、ネイティブならではの価値です。

デジタルマーケティング職に必要なスキルとツール例
デジタルマーケティングに必要なスキルは多岐にわたります。ここでは私が現場で使っているスキルやツールをご紹介します。
| スキル | 内容 | 具体的なツール |
| コンテンツ企画 | ターゲットに響く企画立案 | ChatGPT / Notion / Canva |
| SNS運用 | アカウント管理・分析 | Meta Business Suite / Hootsuite |
| Web広告運用 | 広告設計・分析 | Google広告 / Weibo広告 |
| アクセス解析 | ユーザー行動の把握 | Google Analytics / REDデータ分析 |
| 中国市場調査 | トレンド分析 | RED、抖音(TikTok)、百度指数 |
特に重要なのがデータ分析。感覚だけに頼らず、数字で「どの投稿が伸びたか」「どこで離脱されたか」などを分析・改善することで、企業の信頼度も飛躍的に上がります。
もちろん、実務経験がないという方も、個人の実績としてSNS運用成果をポートフォリオ化しておくことで、転職活動でも非常に強いアピールになることでしょう。
日本で正社員として働くために必要なビザと企業のサポート体制
日本で正社員として働くには、就労ビザが必要です。その中でも、マーケティング職で取得するのは「技術・人文知識・国際業務(通称:技人国)」というビザが一般的。実際、私もこのビザで働いています。取得のポイントは以下のとおり。
- 日本語能力試験(JLPT)N2以上
- 四年制大学卒業(日本・中国どちらでもOK)
- マーケティングに関する10年以上の実務経験 or 関連専攻
日本の企業側も最近は外国人採用に前向きになっています。2024年10月時点で、日本企業のうち、少なくとも1名の外国人労働者を雇用する事業所数は約342,000社に上り、前年から7.3%増加しました(出典:「外国人雇用状況」の届出状況まとめ(令和6年10月末時点)|厚生労働省)。
多文化チームのマネジメント体制や、外国人向けのOJT研修を導入する企業も増えており、受け入れの土台は広がりつつあります。たとえばフリマアプリを運営するメルカリでは、外国籍社員が全体の約3割を占め、語学学習などの社内制度も充実しています。
キャリアを築くには?学び続ける人が選ぶ“次の一歩”
「SNS運用だけで、キャリアは築けるのか?」
私も最初は不安でした。でも、現場で経験を積む中で、次のステップが自然と見えてきました。一例を挙げると、下記のようなキャリアップだって考えられます。
- Webマーケター → デジタルマーケティングマネージャー
- SNS担当 → 中国事業の責任者
- マーケ → PR・ブランディング戦略担当
実際に、私の知人である王さんは、Weibo運用からスタートし、いまでは日中共同ブランドのプロダクトマネージャーとして活躍しています。「語学だけじゃない価値」を発揮したいなら、SNS運用経験を積みながら、さらに学び続けることが一番の鍵です。
私自身、月に1冊はマーケティング書籍を読み、Googleの無料講座「Google Skillshop」なども活用しています。Googleのツールは世界中で使われており、教材も無料・豊富で再現性が高いため、マーケターとしての基礎体力をつけるには最適です。オンラインで学べる時代だからこそ、主体的に“次の一歩”を気軽に踏み出すことができます。
語学×デジタルの力で、自分の未来を広げよう
日本で、そして世界で、私たち中国語ネイティブが活躍できるフィールドはどんどん広がっています。
- 語学力を武器に、企業のSNS戦略を担う
- デジタルツールを駆使して、データで勝負する
- 自分自身の“感性”と“文化的理解”を活かして、企画を動かす
あなたの「中国語」が誰かのビジネスを動かす力になります。とくに正社員として長く働ける環境を求めている方にとって、いまは大きなチャンスの時代です。中国語対応の正社員求人に特化した「TENJee」などのサービスも、強い味方になることでしょう。
あなたの可能性は、思っているよりも、ずっと広い。私もまだ学びの途中ですが、一緒に、未来を変えていきましょう!

