Tencentという企業についてご存じでしょうか。
Tencentは中国四大企業「BATH」としても知られるIT企業で、テクノロジーを使ってインターネットユーザーの生活向上を目指して事業を展開しています。
今回はTencentの主な事業内容や特徴、魅力についてご紹介することで、その高い成長率を支える秘訣や中国での働き方の特徴について解説します。
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中国のSNS市場の担い手Tencent(テンセント) 」とは
中国のSNS市場の担い手といえるTencenは、1998年11月11日に馬化騰氏によって設立された、ケイマン諸島に本社を置いている企業です。
日本支部であるテンセント・ジャパン株式会社は、2011年に虎ノ門ヒルズ森タワーに設立されています。
TencentはSNS事業やゲーム事業、FinTech事業をはじめ、テクノロジーを使った様々な事業を幅広くおこなっています。
SNS事業
SNS事業としては主に、「weibo」や「WeChat」などがあげられます。
weiboは、中国版Twitterのようなサービスで、同様に投稿したりシェアをしたりしながら様々な方と交流することができるSNSです。
WeChatは、家族や友人などリアルに繋がりのある方とやり取りすることができる、いわばLINEのようなサービスです。
チャット形式でコミュニケーションができる他、画像などの送信も可能なため、2015年2月の段階で登録ユーザー数が11億2000万人を超える中国で非常にメジャーなアプリのひとつです。
ゲーム事業
ゲーム事業においては、「Tencent Games」というコンピューターゲーム企業を設立し、スマートフォンのみならず家庭用ゲーム機やパソコンなど幅広いデバイスに向けたゲームを開発し、日本も含む世界規模でリリースしています。
オリジナルのゲームを開発・配信するだけでなく、ゲーム産業における新たなプラットフォームの構築を目指し、世界各国のゲーム制作会社への出資、他社開発のゲームのリリースや、ゲームキャラクターを起用した漫画などの二次創作もおこなっています。
多彩な商品展開に加え他のゲーム会社の買収や吸収合併も積極的におこなっていることも相まって中国最大級のオンラインゲームコミュニティ運営会社へと成長しました。
FinTech事業
金融(Finance)サービスと技術(Technology)とを組み合わせた電子マネーやクレジットカード、バーコード決済等を指すFin Tech事業としては、バーコード決済サービスである「WeChat Pay」を展開しています。
WeChat Payはその名の通り、前述したメッセージアプリ「WeChat」と連携したサービスで、LINEとLINE Payのようにメッセージアプリと連携している点が特徴です。
お店での支払いの他、WeChat上で連絡先を知っているユーザーとお金のやり取りも可能となっています。
近年では、日本国内でWeChat Payによる支払いができる場所も増えており、事前に日本円に両替しなくてもWeChat Payにチャージされたお金で支払いができるようになりました。
この機能が搭載されたこともあり、WeChat Payは日本においても普及が進んでいます。
ツールアプリ事業
ツールアプリ事業としては主に、音楽ストリーミングサービス「JOOX」やソーシャル食品アプリ「iPick」などを展開しています。
JOOXは、中国本土や香港、マカオといった中国語圏だけでなくインドネシア、マレーシア、ミャンマー、タイなどのアジア全体で人気のある音楽ストリーミングアプリで、近年は南アフリカ地域にも進出しています。
無料でほとんどの楽曲を楽しむことができ、一部の楽曲の視聴が可能になるプレミアムプランは有料、もしくはアプリ内のタスクの実行により解放されます。
iPickは飲食店の口コミサイトとSNS機能をあわせた無料アプリで、写真や動画を使って飲食店での食事を友人や家族に共有することができます。
また、不特定多数のユーザーの投稿も確認することができ、飲食店選びに役立つアプリとして人気を誇っています。
デジタルマーケティング事業
デジタルマーケティングとは、その名の通りデジタル技術を活用したマーケティング手法で、インターネット上の広告やホームページ、SNSなどを使って収益向上に向けて顧客にアプローチすることを指します。
Tencentでは、展開している豊富なアプリケーションをプラットフォームとすることで企業がユーザーにデジタルで自社製品やサービスの魅力をアピールするサポートをおこなっています。
具体的には、アプリ上での広告表示やユーザーの傾向を解析したビッグデータの共有などが注目を集めています。
また、企業向けクラウドサービスであるTencent Cloudなど、世界中の企業のDX化を促進する各種サービスの展開も主力事業のひとつといえます。
Tencent(テンセント) の強みや特長
世界規模で事業拡大を続けるTencentの強みや特長についてご紹介します。
中国四大企業「BATH」として頭角を表している
冒頭でもお伝えしたとおり、Tencentは中国四大企業である「BATH」としても注目を集めています。
BATHは検索エンジンを手掛ける「Baidu(バイドゥ)」、ECサイトを運営する「Alibaba(アリババ)」、今回ご紹介している「Tencent(テンセント)」、デバイス販売を担う「Huawei(ファーウェイ)」の4社の頭文字をとって名付けられました。
BATHを構成する4社の主要事業はアメリカの大手IT企業「GAFA」と共通しており、これらの2大企業群は両者を比較する文脈で取り上げられる事が多くあります。
2021年8月末の時点の時価総額ランキングではTencentは世界第9位にランクインしており、他にも同じBATHの一角であるAlibabaが世界第13位に位置づけており、世界規模でTencentが頭角を表していることがわかります。
中国四大企業の詳しい事業内容や特徴についてはこちらでご紹介しています。
ゲーム事業は世界最大規模、アプリでの売上はNo.1
Tencentのゲーム事業の規模は世界最大、アプリ売上は世界No.1を誇っており、世界最大のゲーム会社といっても過言ではありません。
日本でも多くのTencent製、もしくはTencentのプラットフォームを利用したゲームがリリースされており、「クラッシュ・オブ・クラン」やオンラインゲームの「エーペックスレジェンズ(Apex Legends) 」、「王者栄耀」などをプレイしたことがある方も多いのではないでしょうか。
クラッシュ・オブ・クランの開発元であるSupercellはフィンランド、エーペックスレジェンズ(Apex Legends)の開発元のRespawn Entertainmentはアメリカの企業であることからも、世界中のゲーム会社の親会社または出資元のひとつとなっているTencentの影響力の大きさがうかがえます。
中国でほぼ全てのスマホユーザーが利用する「WeChat」
Tencentが展開するアプリの中でも特にユーザー数の多いWeChatはプライベート・ビジネス共に中国における主要コミュニケーションツールとなっています。
2015年2月時点で登録ユーザー数が中国を中心に全世界で11億2000万人を超えており、同年の中国の人口が13.71億であることを考えると、その普及率の高さは顕著です。
チャットアプリという性質上、使用頻度が非常に高い傾向にあり、上記のユーザー数の多さからもWeChatの存在はTencentの成長に大きく貢献しているといえるでしょう。
100を超える地域でサービスを展開
世界最大規模のゲーム会社であり、アジアやアフリカ地域で展開する音楽ストリーミングサービスJOOXや日本でも普及が進むWeChat Payなど、Tencentが有する多様なサービスの100を超える世界中の地域で展開されています。
アジアに限らずヨーロッパやアメリカ大陸、アフリカ地域などまさに世界中でビジネスを展開していることもTencentの大きな強みのひとつです。
従業員のキャリア育成にも積極的
Tencentは従業員のキャリア教育にも積極的で従業員のトレーニングと能力開発を非常に重要視しています。
ランク付けシステムなどによる動機づけなどの成長環境や働きやすいオフィスづくり、職場のタイバーシティ化など労働環境の整備に積極的であることから、就職先としても高い人気を誇っています。
優秀な人材が集まる魅力的な職場環境も、高い成長やグローバル規模の成功を支えるTencentの魅力といえるでしょう。
BATHを筆頭とした中国企業が持つ魅力
世界的に存在感を強めているTencentやBATHなどの中国企業の高い成長率の秘訣はどこにあるのでしょうか。
中国という国や中国企業の特徴、魅力についてご紹介します。
世界的に頭角を表す将来性の高さ
中国は、アメリカに次いで世界第2位のGDPを誇る経済大国です。
国家として高い経済力を有しているという環境は、企業にとっても刺激が多く成長の支えとなっているといえるでしょう。
また、経済大国ゆえに海外の有名企業も多数中国に進出しており、急成長を続ける中国企業と切磋琢磨することが経済の発展にもつながっています。
米経済専門誌フォーチュンによると、世界中の会社の総収益ランキング「グローバル500」の中で中国企業は135社もランクインしています。
122社がランクインするアメリカを2年連続で上回っており、今後の更なる発展も期待できるでしょう。
実力次第でキャリアアップを目指せる環境
中国企業は、年功序列ではなく仕事の出来により昇給や昇格が決まるため、実力次第では年齢が若い人でもキャリアアップを目指すことが可能です。
勤続年数や国籍、年齢といったバックグラウンドに関係なく評価を受けることができるため、転職者にとっても実力でどんどんキャリアアップをめざせる環境が整えられています。
この実力主義な風土が従業員同士の切磋琢磨を促し、企業としても高い成長を続けることにつながっています。
転職が一般的なためキャリアを形成しやすい
中国では雇用契約を結ぶ際に数年単位などの短期契約が一般的であり、多くの人が複数回の転職を経験します。
また、キャリアアップのためにある程度の実績を得たらより条件の良い企業を目指す考え方が強く、もちろん日本でも転職は一般的になりつつありますが中国のほうが転職市場がより活発であるといえます。
上記のような背景から企業も中途採用に積極的であり、通年多くの企業で募集が実施されており、職場側の受け入れ体制も整っているといえます。
中国や世界といったより大きな舞台で仕事ができる
中国は世界第二位のGDPを誇る経済大国であると同時に、2022年現在約14億4747万人という世界最大の人口を有しているため、非常に巨大な国内市場を有しています。
この巨大な中国市場は海外からの注目度も高く、日本以外にも多数の大手海外企業が中国でビジネスを展開しています。
そのため、中国企業は中国という巨大市場に向けたスケールに大きいビジネス展開に加えて、海外企業との連携や商談などもおこないやすく、より大きな舞台で事業を展開できるという特徴があります。
中国企業で働く方法
Tencentをはじめとする中国企業は世界的にも存在感を強めており、転職先として中国企業を選ぶ日本人も少なくありません。
そこでここでは、中国企業で働く方法やポイントをご紹介します。
求人サイトでどのような仕事があるかチェックする
まずは求人サイトでどのような仕事があるかチェックしましょう。
求人サイトではカテゴリやタグなどで職種や企業規模、福利厚生などの条件にあった企業を探すことが可能です。
特に中国語の語学要件などについては意識的にチェックしておきましょう。
また中国ではジョブ型採用が一般的で、募集も営業やマーケティングといった職種別に枠が設けられているので、自分の適性を見極め応募職種を決めておくことが大切です。
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中国語を活かして働きたい方にはTENJeeがおすすめです。
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語学レベル別に仕事を探すこともできるので、ご自身の語学力にあった職場を安心して探すことが可能です。
ぜひ自分に合った中国企業を見つけ、理想の働き方をしてみてはいかがでしょうか。

企業の新卒・中途採用に応募する
企業に入社する方法として新卒採用と中途採用の二種類が一般的ですが、日本人が中国企業への就職を目指す場合は中途採用枠への応募が基本となります。
理由は、新卒採用に応募可能な新社会人は中国本土で外国人が働くために必要となる中国の就労ビザを取得できないからです。
就労ビザの申請条件として「実務経験」が必要であるため、教育機関を卒業したばかりの新社会人は就労ビザの取得ができません。
そのため、一般的に中国で働くためにはまずは日本国内で就職し、一定期間の実務経験を得たうえで就労ビザを取得し、中国企業への転職をめざすことになります。
また、勤務地を問わずとにかく中国企業という環境で働きたい場合は、中国企業の日本法人に応募することがおすすめです。
日本法人の場合は新卒でも応募可能で、日本での勤務とはいえ評価制度や働き方は中国の形式をとる場合が多くあります。
本社が中国であるため、将来的に中国に渡って働くというキャリア形成ができる可能性も高いです。
こちらの記事では新卒で中国企業に就職したい場合に気を付けるべきことなどをご紹介しています。
まとめ
SNSやゲーム、各種ツールアプリなど生活に欠かせない多様なサービスを有するTencentは、中国国内だけでなく世界規模の事業規模を誇っています。
中国四大企業「BATH」の一角を担う存在としても世界的に注目を集めており、トップクラスの時価総額や世界最大規模のゲーム市場を持つことからもグローバルにビジネスを牽引する存在です。
日本でもWeChat Payによる決済やゲームアプリなどが拡大しており、日本とも関わりの大きい企業といえるでしょう。
そんなTencentをはじめとする中国企業の高い成長の背景には、中国市場というビジネス環境や社員同士が切磋琢磨する成果主義の職場環境があります。
中国企業での働き方に共感し、中国への転職を目指す日本人も少なくありません。
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