外国人の方が日本で仕事を探す際に必要になってくるのは日本語力です。
応募の最低条件として、求人ページに日本語のレベルを掲載している企業は少なくありません。
求人によっては、求める日本語力として「ネイティブレベル」と書かれていることもありますが、日本語のネイティブレベルとは具体的にどのような状態を指すのでしょうか。
今回は、日本語のレベル基準、ネイティブレベルに相当する日本語試験のスコア、ネイティブレベルの日本語力を身につけるためのコツなどをご紹介します。
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日本語のレベルは日本語能力試験(JLPT)が基準
日本語を母語としない方の日本語レベルは、日本語能力試験(JLPT)を基準として測ることが可能です。
日本語能力試験(JLPT)の他にも日本語レベルを測るための試験はいくつか存在しますが、それぞれ日本語能力試験(JLPT)のレベルに換算した場合のスコアが明記されている場合がほとんどであるため、基準としては最適だと考えられます。
日本語能力試験(JLPT)については、下記の記事で特徴や資格取得のメリットなどを詳しく解説しています。
ご興味のある方は併せてご確認ください。
日本語能力試験(JLPT)におけるネイティブレベル
日本語能力試験(JLPT)の最高レベルであるN1は、ネイティブレベルに相当します。
また、1段階下のN2はビジネスレベルに相当します。
N2でも十分に日本語能力の高さを証明できるため、取得しておいて損はないでしょう。
日本語能力試験(JLPT)のN1、N2のレベルについては、下記2つの記事で難易度やおすすめの勉強法などを詳しく解説しています。
ご興味のある方は併せてご確認ください。
ネイティブレベルに相当する日本語試験のスコア
日本語能力試験(JLPT)N1レベルに相当するスコアを試験ごとにご紹介します。
ビジネス日本語能力テスト(BJT)
ビジネス日本語能力テスト(BJT)では、J1+(600~800点)、J1(530~599点)がネイティブレベルに相当します。
また、高度人材ポイント制において480点以上はNIと同等の15ポイントを獲得することが可能です。
高度人材ポイント制とは、高度外国人材の受入れを促進するために、高度外国人材に対してポイント制を活用した出入国在留管理上の優遇措置を講ずる制度のことです。
高ポイントを獲得すると、永住許可要請の緩和などの様々な好待遇を受けることができるため、覚えておくことをおすすめします。
また、ビジネス日本語能力テストについては、下記の記事で基本情報や評価方法などを詳しく解説しておりますので 併せてご確認ください。
実用日本語検定(J.TEST)
実用日本語検定(J.TEST)には、A-Cレベル(1000点満点)、D~Eレベル(700点満点)、F~Gレベル(350点満点)の3種類の試験が存在します。
Pre-Bレベルが(700~799点)が日本語能力試験(JLPT)のN1レベルに相当するため、ネイティブレベルの日本語能力を測るためには、A~Cレベルの試験を受験する必要があります。
また、Pre-Bレベル以上はN1以上の実力とみなされるため、取得すればよりネイティブに近い日本語力を保持していることが証明できます。
実用日本語能力検定については、下記の記事で基本情報や階級ごとの日本語力の目安などを詳しく解説していますので 併せてご確認ください。
日本語能力試験(JPT)
日本語能力試験(JPT)では、スコア660点以上がネイティブレベルに相当します。
NAT-TEST(Nihongo Achievement Test)
NAT-TEST(Nihongo Achievement Test) は、日本語能力試験(JLPT)同様に5つの評価段階に分かれています。
問題構成もほぼ同じのため、日本語能力試験(JLPT)の模擬試験として受験する方も多いです。
NAT-TEST1級が日本語のネイティブレベルに相当します。
J-CAT（Japanese Computerized Adaptive Test）
J-CAT（Japanese Computerized Adaptive Test）には、J-Cat Challenge、Performance、Certificate の3種類の試験が存在します。
それぞれ300ポイント以上がネイティブレベルに相当します。
実用日本語運用能力試験(TOPJ)
実用日本語運用能力試験(TOPJ)には、上級、中級、初級の3種類の試験が存在します。
日本語能力試験(JLPT)のN1レベルに相当するのは、上級のB.Cレベルです。
また、上級のAレベルはN1以上の実力とみなされるため、取得すればよりネイティブに近い日本語能力を保持していることが証明できます。
実用日本語運用能力試験(TOPJ)については、下記の記事で具体的な試験内容や評価方法などを解説しています。
併せてご確認ください。
ネイティブレベルの日本語力を身につけるためのポイント
ネイティブレベルの日本語力を身につけたいと考えている方には、基礎的な日本語力が既に身についている方が多くいらっしゃいます。
この項目では、ネイティブレベルの日本語力を習得する上で押さえておきたいポイントをご紹介します。
助詞の使い方を理解する
「は」と「が」の使い分けなど、助詞の使い方については日本語ネイティブでも難しいと感じる方が多い分野です。
助詞を正しく使えるだけで日本語の精度は格段に上がるため、より日本語力を高めたい方は、助詞を意識して会話をするようにしましょう。
場面に応じた適切な敬語の使い方を理解する
日本語の敬語は、尊敬語、丁寧語、謙譲語、丁寧語、美化語の5種類に分けられます。
場面や相手に応じて適切な敬語を選択することは、日本語ネイティブでも難しいと感じる人が多く見られます。
しかし、日常生活においてもビジネスシーンにおいても、日本語でコミュニケーションを取るうえで敬語は必須になるため、 より日本語力を高めたい方は敬語の使い分けを学びなおしてみるとよいでしょう。
日本人と積極的に会話する
座学を通して日本語の知識を得ることももちろん大切ですが、ネイティブレベルの日本語を身につけたい方はネイティブの方から生きた日本語を学ぶことも重要です。
いわゆるスラングのように会話に頻出する流行り言葉などをマスターすることで、より実践的な日本語力が身につきます。
日本の映像作品や書籍から日本の文化を学ぶ
映画やアニメ、ゲームといった日本の映像作品や書籍には、日本人の文化が大きく反映されています。
楽しく日本語を学ぶことができるだけではなく、教科書からは伝わってこない、より細かい日本語ネイティブの方々の文化や生活を学ぶことができます。
日本語能力を活かして日本で就職・転職する
外国人の方が日本で就職・転職する際は、日本語力が欠かせません。
日本語のレベルが高いほど、仕事の選択肢が広がります。
自分の日本語力で就くことができる仕事を知るためには、外国人向けの求人に特化した求人サイトの利用がおすすめです。
外国人向け求人サイトの多くは、日本語のレベルごとに求人情報を絞り込んで検索することができるため、ご自身の日本語能力を活かした就職・転職を考えるうえで役立つツールの一つになります。
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検索条件として設定できる日本語レベルは以下の通りです。
ネイティブレベル
日本語能力試験(JLPT)N1レベルなど、日本語ネイティブレベルの実力がある方向けです。
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上級レベル
日本語ビジネスレベルの会話、読み書きが可能な方向けです。
中級レベル
日本語での日常会話、簡単な読み書きが可能な方向けです。
初級レベル
日本語での簡単な挨拶、辞書を使っての読み書きが可能な方向けです。
まとめ
今回は、日本語のレベル基準、ネイティブレベルに相当する日本語試験のスコア、ネイティブレベルの日本語力を身につけるためのコツなどをご紹介しました。
日本語を母語としない方の日本語レベルの基準となる日本語能力試験(JLPT)以外にも、様々な日本語の試験があります。
日本語の資格を取得しておくと、日本での就職・転職の際に役立ちます。
また、一般的にネイティブレベルとされている日本語能力試験(JLPT)N1以上の実力を測ることができる試験もあるので、ご自身の日本語レベルを知るためにも一度受験してみることをおすすめします。
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