
日本語スキルをより明確にアピールするには資格の取得がおすすめです。
客観的に日本語能力を測定できる日本語資格には、実は多くの種類があります。
その中でも今回は、より実践的な日本語力を測ることができるJ-TEST(実用日本語検定)について詳しく解説します。
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J.TEST(実用日本語検定)とは
J.TEST(実用日本語検定)の特徴や受験資格など、気になる基本情報をまとめてご紹介します。
より実用的な日本語スキルを測るための資格試験
J.TEST(実用日本語検定)とは、その名の通り実践的な日本語能力を測定することができる資格試験です。
最もメジャーな日本語資格である日本語能力試験(JLPT)におけるN1よりも高いレベルまで測定することができ、取得することで就職活動や転職活動でも大きなアピールポイントになります。
また、日本語能力試験で最も易しいレベルであるN5よりもより易しい範囲の日本語能力も測定できるため、J.TESTは測定可能な日本語の範囲が非常に広いということができます。
なお日本語能力試験についてはこちらの記事で詳しくご紹介しているので、興味をお持ちの方はあわせてご参照ください。
J.TEST(実用日本語検定)の仕組み
J.TEST(実用日本語検定)は、「A-Cレベル試験」「D-Eレベル試験」「F-Gレベル試験」の3つに大別されています。
簡単にいうとA-Cレベル試験は上級者向け、D-Eレベル試験は初級から中級者向け、F-Gレベル試験は入門者向けと表すことが可能です。
受験資格
受験資格は日本語を母語としない全ての人です。
学歴や年齢による制限はなく、どの級からでも受験ができます。
受験料
受験料は一律で1回あたり税込4,800円です。
また、日本にある国公私立に通学中の日本語を母語としない中学生・高校生は2021年4月以降受験の場合、受験料の半額が免除されます。
実施回数・試験会場
日本国内で受験する場合、「東京・名古屋・大阪・福岡」では1月、5月、7月、9月のうち年3回、「札幌・仙台・静岡・神戸・京都・広島・高松・沖縄」では3月、7月、11月の年3回試験が実施されています。
日本全体では毎年6回試験が実施されているということができます。
なお、「札幌・仙台・静岡・神戸・京都・広島・高松・沖縄の試験会場では入門者向けのF-Gレベル試験は受験できないので注意してください。
海外では中国、台湾、韓国、タイ、モンゴル、ベトナム、バングラデシュ、インドネシア、フィリピン、ブラジル、ネパール、ミャンマー、ラオスの計13カ国で実施されています。
J.TEST(実用日本語検定)を受験するメリット
数ある日本語資格の中でも、特にJ.TEST(実用日本語検定)を受験することで得られるメリットについて、4点ご紹介します。
就職・転職活動に有利になる
より実践的な日本語力を幅広く測定できるJ.TESTは、就職・転職活動時のアピールポイントとしてもおすすめです。
専門的な話題での聴解・読解能力を測定できるため、ビジネスの場面においても通用する日本語力を示すことができるので、人気の求人に応募する際も自信をもって日本語力をアピールできます。
日本で仕事を探すならTENJeeがおすすめ
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社内での昇進などキャリアアップにも繋がる
企業によっては、社内での昇進や昇給の基準として資格の取得を定めているところもあります。
単に通常業務を通してスキルをアピールするだけでなく、資格という客観的な評価を活用することで、より有利にキャリアアップを目指すことができるといえるでしょう。
実践的な内容なので日本での生活にも役立つ
より幅広い場面に対応したJ.TESTの対策を通して、実際に日本での生活に役立つ知識を増やすことができます。
日本でできることの幅を広げることにもつながるという点でも、J.TESTはおすすめの資格です。
すぐに復習ができるので学習の助けになる
J.TESTでは、試験終了後問題用紙を持ち帰ることができ、解答やリスニングのスクリプトも試験終了1週間後にインターネット上で公開されます。
そのため、試験を受験してすぐにわからなかったところを確認し、日本語学習に活かすことが可能です。
JLPT(日本語能力試験)と比較した際のJTESTの特徴
日本語力を測定する検定は、JTESTの他にJLPT(日本語能力試験)が代表例として挙げられます。
JLPTと比較した際のJTESTの特徴をご紹介します。
JTESTは聴解を重視する傾向がある
JLPTは読解を重視する傾向があり、日本語の読み書き能力を測る問題が多く出題されるため、漢字文化圏の人にアドバンテージがあります。
一方でJTESTは聴解を重視する傾向があり、生きた日本語の会話表現の理解度を測ることに適しています。
また、読解によるアドバンテージが少ない分、漢字文化圏の人でもより正確に自身の日本語能力を測定することができます。
一度で複数のレベルを受験することができる
JLPTは難易度ごとにN1〜N5の5段階に分かれており、申し込みの際にどの級数を受験するかを選択します。
一方で、JTESTは一度の試験で2〜6つのレベルを跨いで受験することができます。
そのため、受験で高得点を取ることができれば、目指していた級数より上の級数を取得できる可能性があります。
また、一度で上のレベルの認定を獲得することができれば、複数回受験する必要がないので、受験にかかるコストを抑えることができます。
試験中の休憩時間がない
JLPTは試験の途中で休憩の時間がありますが、JTESTは読解試験と聴解試験の間に休憩がありません。
F、G級では85分、A〜C級では125分の試験時間があるため、試験の始まりから終わりまで集中力を維持する必要があります。
そのため、JTESTを受ける際は長時間集中し続ける訓練をしておくとよいでしょう。
測定できる範囲が広い
JTESTはJLPTと比べて、日本語能力を測定できる範囲が広いことが特徴です。
JTESTとJLPTの級数による難易度の対応は以下のとおりです。
B級 N1
C級 N2
D級 N3
E級 N4
F級 N5
(左がJTEST、右がJLPTの級数)
そのため、JTESTでA級を持っている場合は、JLPTで最高のN1以上の日本語能力を持っているということの証明になります。
より高度な日本語スキルを活用したいと考えている方は、JTESTを選択するとよいでしょう。
J.TEST(実用日本語検定)をもっと詳しく
J.TESTについて、各レベルの目安や出題内容などより詳しい内容を解説します。
どのレベルでも共通しているのは試験範囲となる分野です。
聴解は「写真問題」「聴読解問題」「応答問題」「会話・説明問題」の4分野、読解は「文法語彙問題」「読解問題」「漢字問題」「記述問題」の4分野の合計8つの分野で構成されています。
【上級者向け】A-Cレベル試験の合格基準と各級の日本語力の目安
上級者向けとされているA-Cレベル試験について詳しく解説します。
A-Cレベル試験の試験内容
A-Cレベルでは、1000点満点で読解試験が80分、聴解試験が45分実施されます。
600点以上かつ、1つも0点の分野がなかった場合に認定証が発行されます。
合格者の日本語レベルの目安
A-Cレベルでは得点ごとに以下の6つの級を取得することができます。
・特A級(930〜1000点):さまざまな分野・場面において専門的な内容を理解し適切な対応をとれる高度なコミュニケーション能力
・A級(900〜929点):さまざまな分野・場面において専門的な話題を理解できる十分なコミュニケーション能力
・準A級(850〜899点):さまざまな分野・場面において一般的な話題をほとんど理解できる十分なコミュニケーション能力
・B級(800〜849点):一般的な分野・場面における十分なコミュニケーション能力
・準B級(700〜799点):日常生活や職場における十分なコミュニケーション能力
・C級(600〜699点):日常生活や職場における基本的なコミュニケーション能力
日本語能力試験におけるN1が準B級レベル、N2がC級レベルと同程度と言われているため、A-CレベルではN2からN1以上の日本語スキルが測定できるといえます。
【初級~中級者向け】D-Eレベル試験の合格基準と各級の日本語力の目安
初級~中級者向けとされているD-Eレベル試験について詳しく解説します。
D-Eレベル試験の試験内容
D-Eレベルでは、700点満点で読解試験が70分、聴解試験が35分実施されます。
350点以上かつ1つも0点の分野がなかった場合に認定証が発行されます。
合格者の日本語レベルの目安
D-Eレベルでは得点ごとに以下の2つの級を取得することができます。
・D級(500〜700点):日常生活や職場の限られた場面における、ある程度のコミュニケーション能力
・E級(350〜499点):日常生活や職場の限られた場面における、初級レベルの日本語によるコミュニケーション能力
なお日本語能力試験におけるN3がD級レベル、N4がE級レベルと同程度と言われているため、D-EレベルではN3とN4レベルの日本語スキルが測定できるといえます
【入門者向け】F-Gレベル試験の合格基準と各級の日本語力の目安
入門者向けとされているF-Gレベル試験について詳しく解説します。
F-Gレベル試験の試験内容
F-Gレベルでは、 350点満点で読解試験が60分、聴解試験が25分実施されます。
180点以上かつ1つも0点の分野がなかった場合に認定証が発行されます。
合格者の日本語レベルの目安
F-Gレベルでは得点ごとに以下の2つの級を取得することができます。
・F級(250〜350点):初級レベル前期の日本語によるコミュニケーション能力
・G級(180〜249点):入門レベルの日本語によるコミュニケーション能力
なお日本語能力試験におけるN5がF級レベルとされており、F-GレベルではN5と日本語能力試験では測ることのできないさらに入門レベルの日本語スキルが測定できるといえます。
J.TEST(実用日本語検定)の特徴
実用的な日本語力を測定できる点がJ.TESTの特徴とお伝えしました。
ここではさらに、具体的にどのような部分でより実用的といえるのかをご紹介します。
聴解の配点が高い
J.TESTでは聴解問題と読解問題の両方が出題されますが、聴解問題への配点が50%を占めており、他の資格試験と比べて非常に比重が大きいという特徴があります。
最もメジャーな日本語の資格である日本語能力試験(JLPT)では聴解問題の配点は30%程度であることからも、その配点の高さがわかります。
聴解問題で取り上げられる場面もより専門的なものが多く、仕事や生活と結びつく内容となっています。
レベルをまたいだ出題範囲
ここでいうレベルというのは日本語能力試験のレベルのことを指します。
当たり前ですが、日本語能力試験のN3を受験した場合は、N3の問題しか出題されませんが、J.TESTの場合3つに大別されているため各レベルの試験範囲が広く設定されています。
そのため、例えばD-Eレベルの場合N3とN4両方のレベルにまたがった問題が出題されるのです。
そのため、広い範囲での対策や既にマスターしたと感じている下のレベルの復習も必須となり、より深く日本語を理解することができます。
まとめ
JTEST 実用日本語検定は、聴解を重視しており、より高度な日本語スキルまで測定することができる試験です。
日本語の資格や検定は多くの種類があるので、それぞれを比較しながらどの試験を受けるかを選択しましょう。
外国人の方が日本で働く場合、日本語スキルに加え、母国語などの外国語スキルを活用することが重要になります。
特に中国語スキルを持っている方は、ぜひTENJeeをご利用ください。
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