一緒に働く同僚の仕事に対する態度が気になる、というのは社会に出ると誰もが経験する悩みといえるかもしれません。
特に採用担当者の方の場合は、ご自身が採用した従業員とそのほかの社員との関係がなおのこと気がかりだという場合も多いのではないでしょうか。
今回は特に、中国出身の社員の仕事に対する態度とその背景にある中国の価値観について解説します。
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中国人の仕事がいい加減に感じやすい理由
中国人従業員の仕事に対する態度が気になるという場合は、「中国と日本とで良いとされる態度に違いがあること」が影響しているケースも多いです。
日本人にとっては少し驚くような価値観の違いについてご紹介します。
中国人は非常に合理的に物事を考えている
中国では非常に合理性を重視した考え方をする人が多いです。
成果主義で評価が決まる場合が多い中国では、いかに効率的に結果を出せるかを考えることが大切とされています。
日本では結果を出すまでの過程や、業務に対する姿勢といった定性的な面を尊重する人が多いので、仕事に対する熱量は同じでも特に注目しているポイントに違いが生まれやすいといえます。
中国で大切にされているビジネスマナーが日本とは反対の部分もある
中国のビジネスマナーのひとつに「どんな相手にも率直な意見を伝える」というものがあります。
これは相手に対する誠実さの表れでもあり、嘘偽りのない意見を伝え合うことで、ビジネス上の課題を解決することにもつながるという考えが根底にあります。
相手が取引先や上司であったとしても、自分の考えを包み隠さずに伝えることで、正しい情報や複数の観点からの視点を仕事に活かせるともいえます。
一方で日本では、あえて婉曲的な表現を用いることで良好な人間関係を築こうとする考え方が一般的です。
「空気を読む文化」とも称されるこの考え方では、直接的な言い方を避けることで相手への敬意や尊重を表すことができるといえますが、中国ではこのような表現を不誠実だと考えて避ける傾向があるのです。
本人にとっては良かれと思って用いた言葉が、相手にとってはむしろ悪い印象を与えることにも繋がってしまうため、注意が必要なポイントです。
国によって異なるビジネスマナー
日本と中国に限らず、国によってビジネスマナーには違いがあります。
外国のビジネスマナーについて知ることで、どうしても日本人にとっては疑問が残るポイントもあるかもしれません。
しかし、逆も然りともいえるのではないでしょうか。
こちらの記事では中国のビジネスマナーを日本人の方に向けて解説しています。
▶︎【必読】中国のビジネスマナー|商談や食事の場で活かせる知識
中国ではフランクな関係を築くことが好まれる
中国では上司と部下であってもフランクに意見を言い合える関係を築くことで、会社にとってより有益な話し合いができると考えられています。
先ほどの率直に意見を伝えるという文化とも重なりますが、異なる立場同士でも活発に意見や気づきを共有することで、結果として会社の利益につながると考えるからです。
一方で日本では上下関係を重んじ、目上の人に対する発言にも配慮するのが一般的です。
立場が上の人に向かって率直な意見を伝えすぎると、マナーや礼儀が備わっていない人物だとネガティブな印象を与えかねないのは事実です。
目上の人との接し方についても、中国では良いとされていることが日本では悪く写ってしまう可能性が高くあります。
外国語で話すとニュアンスが伝わりづらい
日本人は相手の表情や話の流れから場の空気を読み、細やかな言い回しに気を遣う傾向があります。
言葉選びや話の進め方については、日本人にとってもなかなか難しいポイントのひとつといえるかもしれません。
中国出身の従業員にとっては、母語ではない日本語で適切な言葉を選ぶのはより一層難しいということを理解しておく必要があります。
本人にその気はなくても、言い回しがいい加減に感じてしまうケースも十分考えられます。
また、特に中国語という言語の特徴として、発声や発音が日本人には少々きつく感じてしまいやすいといえます。
怒っていたり、ぶっきらぼうに感じてしまうこともあるかもしれませんが、発音の癖としてそう聞こえている場合も多いということは、留意しておくといいでしょう。
中国人がいい加減だと感じる事例と誤解が生まれやすい背景
具体的な事例を紹介しながら、特に中国出身の社員の仕事ぶりがいい加減と感じやすい場面と、それに紐づいた価値観の違いを説明します。
一見いい加減に思える言動でも、根底には全く異なる想いがあるケースも多いので、ぜひ参考にしてください。
事例①中国人の接客がいい加減に感じてしまう理由とその背景
中国出身の方の接客に対して、いい加減であったり雑なように感じるケースは少なくありません。
この背景として考えられるのは、根底にある「働くことに対する価値観の違い」です。
中国では同じ業務でも、いかに効率よくこなせるかに注力すべきだという考えがあります。
つまり、レジや飲食店での給仕についても会計や料理の運搬といった業務を効率良くこなすことを自然と考える場合が多いです。
丁寧さや笑顔などではなく、こなした業務の量やスピード感が評価の対象となる場合も多いです。
一方で日本人は、常に笑顔で接客し相手の様子を伺いながらおもてなしを考えることを大切にしています。
また、こういった接客態度や気遣いが評価の対象として昇給や昇格につながるケースも少なくありません。
以上のように仕事に対して求められるものや自然と重視するポイントが日本と中国では大きく異なります。
一見いい加減に感じる態度の裏には、素早く注文をとってできる限りはやく料理をお客さまに届けたい、という思いがある可能性も高く、決して悪気があるとはいえません。
まずは一度、日本では笑顔や丁寧な接客が大切にされており、きちんとそういった部分も評価につながることを伝えてみてはいかがでしょうか。
事例②中国人同僚の応対がいい加減だと感じてしまう理由とその背景
「頼んだと思ったのにやってくれていない」「不備がある」といったケースは、日本人の暗黙の了解や察する文化が中国の人にはわかりにくかったことに原因があると考えられます。
明確な言葉で表せていなかったというケースの他にも、「馴染みのない日本語が含まれていてうまく伝わらなかった」という可能性もあります。
頼む場合は具体的にしっかりと伝えるのはもちろんのこと、頼んだ後にきちんとそれが伝わっているかどうか確認してから作業に入ってもらうなどの工夫で、誤解を減らすことに繋がります。
事例③頼んだ仕事に対する態度がいい加減だと感じてしまう理由と背景
中国人の同僚に仕事を頼んだ時に嫌な顔をされたり、いい加減にされた場合は、仕事の進め方に関する文化の違いが考えられます。
日本では適宜周りに相談したり助けてもらったりしながら、仕事を進めるのが一般的です。
1人で抱え込んで納期に間に合わない方が問題になるので、お互いに助け合ってチームでプロジェクトを進行します。
一方で中国では「個人主義」といわれるような、個人が任された仕事をきっちりこなすことが一般的です。そのため、自分の担当ではない仕事を人に頼むということ自体に馴染みがないケースがほとんどで、他の人の仕事を押し付けられた、とネガティブな受け取り方をしてしまう可能性があります。
仕事を頼む際には、日本ではチームで協力して進めることが多いということを伝えるだけでなく、ぜひその中国人社員も困った時は積極的に周りに声をかけてほしいということを伝えてみてください。
「いい加減なのは中国人だから」と決めつけるのは早計かも
大前提として、職場の中国人の態度がいい加減に感じた際に「中国人だからいい加減なのだ」と決めつけるべきではありません。
今回ご紹介したような文化の違いが関係している場合も多くあり、そうでない場合もあくまでも個人の問題です。
1人の態度を見てその国の人全てを決めつけないことが大切です。
また、価値観が違うからこそのメリットもあります。
ここでは中国人社員が職場にいることで得られるメリットを簡単にご紹介します。
日本人には気付けない発想がある
合理的な中国人の働き方からは学べるポイントも多いです。
また、今まで暗黙の了解としてうやむやにしていたことをきちんと言葉にして伝えることは、日本人同士でもミスや誤解を予防する上で大切です。
違うと決めつけるのではなく、慣習的にとっていた行動を見直す契機と捉えてみてください。
中国市場に進出する上で重要なポイント
中国企業とのビジネスや中国市場への進出を目指す上では、中国の価値観や考え方を知っておくことが重要です。
また、中国のビジネスマナーについて教えてもらうことで、中国企業の商談にも役立つと言えるでしょう。
こちらの記事では、中国人の方を正社員として迎えるメリットや注意しておくことを詳しく解説しています。
▶︎中国人採用成功の秘訣!おさえておきたい中国人を正社員にするメリット&注意点
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まとめ
中国人の仕事に対する態度をみて、「中国人はいい加減だ」と決めつけるのはいささか早計といえます。
行動の裏には彼らなりの思いや、相手に対する気遣いがある可能性も高く、悪気がない場合がほとんどです。
異なる文化で育った同僚に対して。日本特有のマナーを押し付けるのではなくて、歩み寄る姿勢は非常に大切です。
ぜひ円満な人間関係の構築に今回ご紹介した内容をお役立てください。
また、中国市場や中国人観光客をターゲットとしたビジネスに挑戦する上で、中国出身の社員は非常に頼りになる存在です。
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