少子高齢化が進み若年層の労働者が減少している問題を抱えている日本では、それを補うために外国人労働者の採用が増えています。
人手不足を解消するために、外国人労働者の採用を始めようか検討しているが、外国人を採用することのデメリットがわからず、二の足を踏んでいる企業も多いのではないでしょうか。
今回は、外国人を採用する際のデメリットを中心に解説いたします。
デメリットを踏まえて、メリットや採用活動を円滑に進めるためのポイントも合わせてご紹介するので、ぜひ参考にしてください。
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外国人採用で考えられる5つのデメリット
あらかじめデメリットを理解しておくことで対策できますので、外国人を採用することで考えられるデメリットを5つご紹介します。
①外国人採用ならではの手続きが必要
外国人を採用する際には、外国人採用ならではの手続きをおこなう必要があります。
海外から人材を受け入れる場合や留学生を採用する場合は、就労ビザの申請が必要になります。
ビザをすでに取得している方も、出入国在留管理庁への届け出が必要など、雇用する外国人ごとに対応方法も異なります。
日本人を採用するのと比べ手続きをする工程が多いため、働き始めるまでに時間がかかってしまう点もデメリットということができます。
また、採用に関する手続きだけでなく、転職に伴う引っ越しや、生活インフラの開設など生活をする上での手続きのフォローも必要になることを理解しておきましょう。
②採用フローや評価基準などを設定する必要がある
社内の規定に従うという考えを持つ方が多い日本人とは異なり、外国人労働者は一個人として給与面を積極的に交渉する、といった考え方を持っている方が多いです。
また、個人の給与額に対してあまり干渉しない日本人と比べ、同僚同士で給与を見せ合うという文化を持っている外国人の方もいます。
そのため、採用後に多額の昇給を求められる、外国人労働者を複数名採用している場合は給与額の違いからトラブルが起きるということも少なくありません。
トラブルを防止するためにも、採用活動の際に採用におけるフローと評価基準、給与設定などを明確化し、書面で確認を取っておく必要があります。
外国人向けに新たに必要書類を作成する必要があるため、事務に関するコストが生じる点もデメリットということができます。
③社内で受け入れる体制を整える必要がある
外国人の方に即戦力として活躍してもらうためには、社内で受け入れ態勢をしっかりと整えておく必要があります。
日本独自の商習慣やビジネスマナーをいち早く覚えてもらうためにも、周りの協力は必要不可欠です。
分からないことは誰に聞いたらよいのか、など外国人の方が心配事を抱えずに働くことができるような環境を整備しておく必要があり、外国人の方を採用することで対応業務が増えてしまう点がデメリットとして挙げられます。
④仕事を進める上で文化の違いが気に掛かるケースもある
仕事を共に進めていく上で、文化の違いから思いもよらぬトラブルが発生する可能性もあります。
例えば、上司と部下という関係性を前提としてコミュニケーションを取ることが多い日本と比べ、外国人の方は上司や部下という立場であってもフラットな関係性を望む傾向があります。
外国人の方は上司の方を尊敬した上で、フラットに接しているにも関わらず、日本人がそれを理解出来ず関係性がこじれてしまったというケースも多いです。
採用した方が育った国と、日本における文化や価値観の違いを理解することで、トラブルを未然に防ぐことができるのではないでしょうか。
こちらの記事では、中国人と日本人の仕事観の違いについて詳しく解説しています。
⑤コミュニケーションが難しい場面もある
外国人の日本語レベルによってコミュニケーションがスムーズに取れず、意思疎通が上手くいかないこともあるでしょう。
特に専門用語など、日常会話と違った表現が求められる場面では言葉の壁を感じることも多いかもしれません。
業務を円滑に進めるためにも、採用時に日本語スキルを確認しておくことや、翻訳機能を導入するなどの対策を考えておくことが必要です。
多くの企業が外国人採用を難しいと感じる場面
外国人採用におけるデメリットを5つご紹介しましたが、外国人採用を難しく感じた方も多いのではないでしょうか。
グローバル化の波を受け、多くの企業が積極的に外国人採用をおこなっていますが、難しいと感じているのはどの企業も同じです。
これから外国人採用をスタートしようとお考えの方は、実際の事例を確認しておくのがおすすめです。
外国人採用における実際の事例と乗り越えるポイントについては、こちらの記事でご紹介しています。
▶︎外国人採用が難しいと人事が感じる場面とは？シーン別に解決策を解説
外国人採用で得られる4つのメリット
当然ですが、外国人採用はデメリットだけでなく、メリットも多くあります。
外国人を採用することによって得られるメリットをご紹介します。
①海外進出や海外企業との取引で頼もしい味方になる
外国人労働者を採用することで、海外ビジネスをする際の頼もしい戦力を確保することができます。
日本人では分からない、現地の文化や価値観、法律などをよく理解している外国人の力を借りることでスムーズに海外とのビジネスを進めることが可能で、日本語以外の重要書類の作成や取引先との通訳などあらゆる場面で活躍してくれるでしょう。
②新たな視点や発想を社内にもたらしてくれる
日本人と外国人とでは、文化や価値観が異なる為、外国人を雇用することによって、今までには無かった視点や発想をもたらしてくれる可能性が高いです。
日本人だけでは思いつきもしないような商品やサービス案を持っているかもしれません。
外国人ならではの視点から新たなアイデアを得ることで、会社を成長させる機会を創出することができるかもしれません。
③若い人材を確保しやすい
少子高齢化が進んでいる日本は、国内で若い人材を獲得することが非常に難しい課題を抱えています。
大手企業は知名度やブランド力を使って若手人材を確保することができていますが、中小企業の若手人材不足は深刻化しています。
ただ、外国人労働者の中には若手人材が多くいるため、外国人まで間口を広げて採用をすれば若い人材を確保することも可能になります。
④業務プロセスの再構築・再整備ができる
日本人同士であれば、空気感や絶妙なニュアンスで伝わっていたものも、外国人の方には伝わらない場合が多いです。
そのため、外国人労働者を採用する際には、外国人労働者を受け入れるためのマニュアル整備などをする必要があります。
一見デメリットに見えるかもしれませんが、マニュアル整備がきっかけで、既存の業務プロセスそのものの無駄を発見することができ、改善にも繋がる可能性があります。
外国人採用の魅力は他にも
外国人を採用することで得られるメリットは、採用する外国人の国籍や文化、価値観によってもメリットは異なります。
こちらの記事では、中国人を採用することで得られるメリットについて詳しく解説しています。
▶︎人事なら知っておきたい中国人を採用する5つのメリットを徹底解説
外国人採用を円滑に進めるポイント
外国人採用を円滑に進めるために押さえておきたいポイントをご紹介します。
①外国人に特化した求人サイトで効率的に進める
外国人労働者を採用する際には、外国人に特化した求人サイトを使用することで、求めている人材を効率的に探すことができるでしょう。
外国人に特化した求人サイトであれば、担当者やエージェントからビザの取得方法なども聞くことができるので、安心して採用活動を進めることができます。
中国語人材の採用ならTENJeeがおすすめ
市場規模が大きい中国への進出をお考えの企業も多いのではないでしょうか。
中国へ進出する際に中国語スキルを持った社員がいると、現地の動向や文化を知ることができてスムーズにビジネスを拡大することができるでしょう。
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②相談できる機関を活用する
外国人採用は日本人の採用活動と異なる部分が多いため、不安に感じる点も多いと思います。
そんな時には、積極的に相談できる機関を活用するのがおすすめです。
相談できるサポート機関を利用することで、選考に対する不安をはじめ、採用後に必要になる研修に対する不安など、ありとあらゆる不安や疑問を解消することができるでしょう。
こちらの記事では外国人採用における不安や疑問を相談することができる場所をご紹介しています。困った時に利用したいサービスばかりなので、ぜひご覧ください。
▶︎【人事担当者向け】外国人採用で困った時に相談できる場所4選
③助成金を利用する
外国人の採用活動は日本人の採用活動と異なる点も多く、初期費用がかかってしまうのではと心配を抱えている方も多いと思います。
しかし、少子高齢化が進み人材不足な日本では、外国人の雇用を積極的に推進しているため、条件を満たした外国人採用をおこなっている企業は助成金を受け取ることができます。
助成金にまつわる制度の知識をつけておくと、必要になった際に速やかに受給手続きを進めることができます。
こちらの記事では外国人採用によって、受け取ることができる助成金について詳しく解説しています。
▶︎外国人を採用すると助成金がもらえます！種類や条件、申請方法を徹底解説
まとめ
外国人を採用する際は、日本人を採用する時とは異なった手順が必要になるため、その分の準備や時間がかかってしまうなどのデメリットがあります。
しかし、外国人を採用することによって、新たな視点を持つことができたり、海外での取引を円滑に進めることができたりするなど、メリットも多くあります。
外国人採用は人材不足を解消できる有効な手段です。デメリットを理解しておけば事前に対策をおこなうことができて、採用活動を円滑に進めることができますので、今回ご紹介したことが参考になれば幸いです。
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