語学力を活かして、日本で翻訳を仕事にしたい方も多いのではないでしょうか。
特に中国語はビジネスでの取引や観光客への配慮などにおいて翻訳業務の需要が高い言語のひとつです。
近年では日本と中国の間でアニメやゲームの輸出入も盛んになっており、これらのコンテンツの字幕作成といった比較的新しい翻訳の仕事も増加傾向にあります。
翻訳の仕事はビジネス文書からゲームなどのコンテンツまで、幅広いジャンルに触れることのできる仕事です。
翻訳業を仕事にする上で、持っておくと有利な資格が存在します。
今回は、翻訳者を目指している方に向けて、キャリアアップにつながるおすすめの資格をご紹介いたします。
また、中国語を活かせる仕事専門の求人サイトであるTENJeeでは、翻訳に関する求人情報を多数掲載しています。
求められる語学要件や職務内容についても紹介されているので、中国語を活かして仕事を探したいとお考えの方はぜひ一度ご確認ください。

翻訳の仕事とは
そもそも、日本語と中国語の相互翻訳の仕事にはどのようなものがあるのでしょうか。
一口に「翻訳」といっても、翻訳する題材によって求められる語彙力や表現力は異なります。
そのため、求人情報を確認する際は自身の得意とする分野における翻訳の仕事を選ぶのも有効だといえるでしょう。
ここでは主な翻訳業務の種類についてご紹介します。
ビジネス文書の翻訳
ビジネスで使われる書類やメールの翻訳など、ビジネス文書の翻訳も重要な翻訳業務のひとつです。
ビジネス文書の翻訳では、ビジネスならではの表現や語彙が求められるため、ビジネスに関する語学力が求められます。
また、国ごとに仕事観やビジネスマナーが異なる点にも注意が必要です。
意図せず相手にとって失礼にあたる表現を用いてしまう可能性もあるため、翻訳の際に文化の違いを意識することが大切になります。
中国と日本の考え方の違いについてはこちらの記事で詳しく紹介しているので、ぜひ参考にしてください。
また、ビジネスの場における翻訳の求人には通訳も兼ねた募集が多い傾向があります。
通訳と翻訳は共に言語力を活かせる仕事ですが、求められるスキルも異なるため自分のスキルやキャリアプランを考慮した上で求人を選ぶ必要があるかもしれません。
翻訳の仕事のみに携わりたい方は、求人情報を見る際に通訳業も含まれるかどうかも合わせてチェックしておくと安心でしょう。
アニメやゲームのローカライズ
近年需要が高まっている翻訳事業のひとつに、「アニメやゲームなどのローカライズ」があります。
「ローカライズ」とは、コンテンツやサービスを海外展開する際に現地の言語や文化に合わせて翻訳や改変をおこなう作業を指す言葉です。
単純に直訳するのではなく、国ごとの文化や宗教、歴史にコンテンツやサービスを適合させる必要があるため、それぞれの文化や社会への理解が求められる業務といえます。
アニメやゲームといったコンテンツに関心がある人には、趣味と翻訳という仕事が組み合わさるため、魅力的な翻訳業務のひとつになるのではないでしょうか。
中国語を用いたローカライズについてはこちらの記事で詳しく解説しているので、興味のある方は合わせてぜひご確認ください。
▶︎中国語を活かしローカライズを仕事に!求人の探し方と転職・就職時に役立つスキル
翻訳家になるには
翻訳家は独立してフリーランスでも開業が可能な職種のひとつです。
厳密には必須とされる資格はありませんが、求人によっては語学資格などを応募条件に掲げているものもあります。
また、フリーランスとして案件を受注していく上では資格の取得が重要なアピールポイントになります。
ここでは翻訳家として活動する上で有効な資格についてご紹介したいと思います。
翻訳に活かせる語学資格
中国語母語の方が日本語と中国語の相互翻訳を目指す際には、”日本語力を示すことができる資格”の取得がおすすめです。
日本語能力検定
「日本語能力検定」は、日本で最も知名度が高い外国人の日本語学習者向けの日本語資格です。
日本国内の47都道府県に加えて85の 国・地域 、249 都市年で試験が実施されています。企業側の認知度も高く、日本語能力検定の資格を保有していると転職・就職時にアピールにつながります。
N1からN5の5段階の評価があり、N1が最も高い日本語力を示す資格です。
N1を取得することで、ネイティブレベルの日本語力を有していることを証明することができます。
ビジネス日本語能力テスト
「ビジネス日本語能力テスト」は外国人の日本語学習者向けに行われている、ビジネス文書における読解力や翻訳力を測る資格です。
ビジネスにおける翻訳業をめざす人はぜひ取得しておきたい資格といえます。
こちらの検定は受験者全員が同一の試験問題を解き、結果に応じてJ5からJ1+の6段階で評価されます。
最もレベルの高いJ1+を取得すると、会議や商談などでの会話に加え社内文書の作成やビジネス文化への理解などあらゆるビジネスの場面において高い能力を有していることを証明することができます。
日本語力だけでなくビジネス力も可視化することができるので、日本における仕事探しを有利にすすめることにつながります。
今回紹介した2種類の資格以外にも、就職・転職に有効な日本語資格は存在します。
こちらの記事では主要な日本語資格についてそれぞれの特徴を詳しく解説しているので、ぜひ一度ご確認ください。
▶︎外国人向け!就職・転職に役立つ日本語スキルを測る主要資格4種類
翻訳家としてのキャリアアップにつながる資格
翻訳家として活動する上で必須の資格はありません。
しかし、優れた翻訳力を示すことができる”翻訳に特化した資格”を取得することで、翻訳家としてのキャリアアップを目指すことが可能です。
社団法人日本翻訳協会(JTA)は、日本語への翻訳力を測ることができる資格試験を多数実施しています。
ここではJTAが実施している主要な2種類の試験についてご紹介します。
JTA公認翻訳専門職資格試験
日本の翻訳業界で認知度の高い民間資格に「JTA公認翻訳専門職資格基礎試験」があります。
英語と中国語を対象とした試験で、言語運用能力だけでなく、翻訳表現や文化的背景への理解が問われるため、難易度は非常に高いといえます。
一般的にTOEICよりも難しいとされていますが、その難易度や専門性の高さから、この資格を取得することで得られる信用度は非常に高いです。
試験は年に4回実施されており、本試験へ合格したのち翻訳経験2年以上の実績審査を経て「JTA公認翻訳専門職」への認定を得ることができます。
一回あたりの受験料は4,400円で、インターネットによる在宅での受験となります。
日本において翻訳家としてキャリアアップを目指す上で、非常に重要な資格試験といえるでしょう。
JTA公認中国語翻訳能力検定試験
「JTA公認中国語翻訳能力検定試験」は、中国語翻訳能力を1級から5級までの段階別に判定できる検定試験です。
この資格の2級以上を取得することで、中国語翻訳者としてプロレベルの翻訳能力を有することを証明できます。
受験料は1回あたり7,700円で、在宅オンライン形式で実施されるため、全国どこからでも受験が可能です。
実際の求人で翻訳の仕事をチェック
実際の求人情報を確認することで、詳しい翻訳の仕事内容や、翻訳の題材ごとに求められる資格・語学要件を確認することができます。
自分の希望の仕事を受注するにあたって、どの程度のスキルが求められるのかを知ることで、就職活動や転職活動への万全な備えにつながるのではないでしょうか。
翻訳の仕事を探す方法については、こちらの記事で詳しく解説しているので、合わせてぜひご確認ください。
また、中国語スキルを持つ人専用の求人サイトTENJeeを利用することで、簡単に中国語を活かせる仕事を探すことができます。
中国語を得意とする人に向けて運営されているサイトなので、中国語と日本語の相互翻訳ができる求人情報も探しやすいといえるでしょう。

資格を取得して日本語への翻訳を仕事に
翻訳業は日本語と中国語のスキルを活かすことのできる魅力的な仕事です。
ビジネスからゲームなどのコンテンツまで、翻訳対象は様々なので、自分の得意な分野や関心のある分野で活躍することが可能といえます。
また、資格を活用して自分のスキルをアピールすることで、より希望に合った仕事を担当することにつなげることができます。
翻訳家としてより一層活躍するために、今回ご紹介した内容を参考に資格の取得を目指してみてはいかがでしょうか。
中国語スキルを活かせる仕事専門の求人サイトTENJeeでは、様々なジャンルの翻訳事業についての募集情報を多数掲載しています。
詳しい仕事内容や求められるスキルについても掲載されているので、まずはどのような仕事があるのかチェックしてみてください。

3 thoughts on “翻訳の仕事に資格はいる?翻訳家として働きたい方におすすめの資格”