日本で生活される中で、帰化に興味をお持ちの方も多いのではないでしょうか。
就労の制限をなくし自由な働き方を希望される方にとっても、帰化は魅力的な制度といえます。
しかし、帰化がそもそもどのような制度なのかよくわからないという方もいらっしゃるかもしれません。
今回は、帰化の仕組みやメリットをご紹介するとともに、具体的な手続き方法を詳しく解説します。
必要書類なども具体的にご紹介するので、ぜひ参考にしてください。
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帰化とは
日本では毎年約1万件前後の帰化申請が提出されており、多くの外国人の方が帰化を希望しているといえます。
ここでは、そんな帰化とは一体どのようなものを指すのか、混同されがちな永住権との違いも含めて解説します。
帰化とは『国籍を変えること』
帰化とは、簡単にいうと「国籍を変えること」を意味します。
例えば、中国国籍の方が日本に帰化した場合、中国の国籍を失う代わりに日本の国籍を取得することができます。
この場合、帰化することで正式に日本人と見なされるため、日本国内で日本人と同じ権利を取得することができます。
これまで外国人であるという理由で設けられていた制限がなくなるため、より日本で生活しやすくなるといえます。
永住権との違い
帰化とよく混同されがちなのが永住権の取得です。
帰化、永住権ともに申請が許可されると就労などでの制限がなくなる点はよく似ていますが、最大の違いは国籍が変わるかどうかです。
永住権の場合は、元の国籍のまま日本に永続的に滞在することになるので、完全に日本人と同じ権利を得ることはできません。
その一方で、母国の国籍を保持できるというメリットがあります。
永住権を獲得する手順やメリットについてはこちらの記事で詳しく解説しているので、ぜひ合わせてお役立てください。
▶中国人が日本の永住権を獲得する方法、申請条件や手順、メリットを解説
中国人が日本に帰化するメリット
毎年多くの人が申請をしている帰化ですが、許可されることで一体どのようなメリットがあるのでしょうか。
ここでは日本に帰化することで得られるメリットを具体的に6つご紹介します。
就労に制限がかからなくなる
日本に帰化することで、就労に制限なく自由な働き方ができるようになります。
通常外国人の方が日本で働くために必要な就労ビザですが、有効期間があり適宜更新の手間がかかるほか、申請に多くの時間や手間を要します。
また、学歴や職歴などの条件も多く、選べる仕事の幅が非常に限定されてしまうといえます。
しかし、日本に帰化することで就労の制限がなくなるため、自由に仕事探しができるようになります。転職活動をお考えの方にも非常に大きなメリットといえます。
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帰化することで、就労に制限なく自由な仕事選びが可能になります。
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日本の社会保障や参政権などの権利を得られる
帰化することで日本国籍を取得するため、社会保障や参政権といった日本国民に与えられる権利を得ることができます。
生活する上で非常に重要な権利なので、永続的に日本で暮らすことが決まっている方にとって非常に大きなメリットといえるでしょう。
日本の名前を持つことができる
帰化する際には新たに戸籍を作成するにあたって、名前を変更することができます。
もちろん、元々の名前を日本語で表記して登録することもできますが、漢字やひらがなを使って日本語らしい名前に変更する人も多いです。
ちなみに、これまで日本で通称名で生活されていた方は注意が必要です。
帰化申請時に通称名とは異なる名前を取得した場合は、今後その通称名を使用することができなくなるため、これまで通称名で登録していた情報を新たな名前に変更する必要があります。
このような手間を省くため、通称名を帰化申請時に新たな名前として登録する人も多いです。
日本の戸籍を取得でき、夫婦で同じ戸籍に入ることができる
帰化により日本の戸籍を取得することで、夫婦として同じ戸籍に入ることができます。
外国人と日本人が結婚した場合、日本人パートナーの戸籍に外国人パートナーの情報が加えられます。
この場合、外国人パートナーには戸籍がないため、あくまでも「日本人パートナーの戸籍から婚姻関係であると読み取れる」という状態に止まります。
他にも外国人の方の場合、日本での公的な手続きをする際に戸籍がないため領事館から資料を取り寄せる必要があります。
しかし、帰化によって戸籍を取得することで、夫婦で同じ戸籍に入ることができるだけでなく、手続き上の多くの手間を省くことができるのです。
日本のパスポートを取得でき、海外渡航の手続きが楽になる
日本に帰化することで、正式に日本のパスポートを取得できます。
実は日本のパスポートは「世界最強」とも称されており、ビザの申請なしで入国できる国・地域の数が192箇所と世界最多です。
帰化して日本のパスポートを取得することで、ビザ申請の手続きの手間を省き、滞在先でも日本領事館による安心のサポートを受けられるのは非常に大きなメリットといえます。
住宅ローンの融資など銀行との取引ができるようになる
日本に帰化することで、銀行などの金融機関の融資を受けやすくなるケースは非常に多いです。
というのも、融資をする側は「いつ本国に帰ってしまうかわからない」という懸念を外国人に対して抱いているケースは少なくありません。
また、帰化の許可が降りたということは法務省による経歴や学歴の審査を通過したという証明にもなります。
そのため、金融機関もより安心して取引を進められるようになるのです。
中国人が日本に帰化する条件
中国人の方が、日本に帰化するために必要な条件をご紹介します。
日本に帰化するための条件
日本への帰化申請の基本的な条件には以下のようなものがあります。
- 引き続き日本に5年以上住んでいること
- 20歳以上で、かつ出身国の成人年齢に達していること
- 素行が善良であること
- 申請者自身または親族の収入により日本で安定した生活を送れること
- 現在無国籍である、もしくは帰化により現在の国籍を喪失すること
- 日本政府を暴力的に破壊しようとする思想を持っておらず、そのような団体に加入、もしくは新たに結成する意思がないこと
特別帰化が適用されるケース
基本的な帰化申請の条件の例外として「特別帰化」が適用されるケースもあります。
この特別帰化が適用されることで、上述した条件が緩和される場合があります。
特別帰化の適用条件については以下のようなものが代表的です。
- 日本人の配偶者で、日本に引き続き3年以上住所があること
- 日本人の養子で、引き続き1年以上日本に住所があり、なおかつ養子縁組時点で20歳未満であること
帰化申請の流れ
帰化申請をおこなう際の一般的な流れについてご紹介します。
①法務局に事前相談する
帰化を申請したい旨を、事前に法務局で相談します。
相談の際は事前に電話で予約をしてから、直接法務局に赴く必要があります。
具体的な相談窓口は住んでいる地域によって異なるので、以下の法務省ホームページを参照してください。
参考:法務省「国籍に関する相談窓口一覧(帰化,国籍取得,重国籍など)」
②必要書類を準備する
法務局で相談した際に必要書類について指示があるので、それに従って準備を進めます。
一般的に帰化申請に必要な書類には以下のようなものがあります。なお、場合によっては追加で準備が必要な書類もあるので、法務局の指示に従ってください。
- 帰化許可申請書
- 帰化の動機書
- 履歴書
- 宣誓書
- 生計の概要についての書面
- 親族の概要についての書面
- 在職証明書、給与明細
- 最終学歴を証明する書類
- 国籍証明書もしくは本国での出生届
- 戸籍謄本(本国で証明できる場合)
- パスポート
- 身分を証明する書面
- 住民票
③法務局にて書類の確認を行う
指示に従い書類を準備したら、法務局に持参して不備がないか確認します。
一般的に3回から5回程度出向いて確認作業をおこなうケースが多いです。
④申請者本人が法務局に出向き申請する
書類の確認が終わり次第、法務局で申請の手続きをおこないます。
15歳以上の申請者は本人が直接法務局に出向く必要があります。
⑤面接を受ける
申請が受理されてから3ヶ月以内に法務局から連絡が入るので、指定された日時に再度法務局に出向き、面接を受けます。
⑥許可通知を受け取り法務局へ出頭する
法務大臣による許可が降りると、申請者に通知されるので、法務局に再度出頭します。
⑦帰化届などの手続きをおこなう
法務局にて手続きをおこないます。
この手続きが完了することで、正式に帰化が完了します。
中国人が日本に帰化する際の注意点
中国人の方が日本に帰化する際に注意しておくポイントをご紹介します。
母国の国籍を失う
重ねてになりますが、帰化するということは中国籍を失い日本の国籍を取得することを意味します。
一度失った母国の国籍を再度取り戻すことは非常に困難であるということに十分注意してください。
一生に関わる決断なので、実際に法務局での相談を通して納得してから申請を進めることをおすすめします。
中国へ渡航する際にビザが必要な場合もある
帰化したことで正式に日本国籍に変わります。
そのため、出身国であっても中国が母国ではなく外国という位置付けに変わります。
親族や友人に会いに渡航する場合でも、日本人が中国へ入国するのと同じ手続きになる可能性がほとんどだという点にも注意が必要です。
まとめ
帰化のメリットや具体的な手続き方法をご紹介しました。
帰化することで正式に日本国籍を取得できるため、結婚などの公的な手続きがおこないやすくなったり、住宅ローンが組みやすくなったりとメリットは大きいです。
特に好きな仕事に好きなタイミングで就きやすいという点は、日本で生活する上で非常に大きな魅力といえるのではないでしょうか。
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