【2021年2月24日】TENJee(中国語人材専門の求人サイト)ご利用の皆さまへ

こんにちは、TENJee運営会社である株式会社フェローシップ代表取締役社長の小山剛生です。

いつもTENJeeをご利用いただき、誠にありがとうございます。

先月より私も月1回ほどコラムを書かせていただくこととなり、本日は2回目となります。

テーマは、毎回その時に私が皆さまと共有したい内容にするつもりですが、今回は先月に続き「中国ビジネスを成功させている日系企業の特徴~アグレッシブローカリゼーション~」というテーマで書かせていただきたます。

前回は「在中日系企業の現状や向かうべき方向性」について書かせていただきました。縮小していく日本経済にとってとても大切な中国市場。その中国市場で足踏みをしている日系企業の現状と、アグレッシブローカリゼーションに進むべきだと問題提起をさせていただきました。

今回はそのような中、変化の兆しが見える「昨今の日系企業の傾向」についてお話しできたらと思います。

最終回である次回は「アグレッシブローカリゼーションを積極的に行い、中国で成功している日系企業の共通事項」についてお話しする予定です。

昨年のコロナ禍(現在もコロナ禍ですが)、日本政府はアジアの生産拠点多元化を支援する大規模な補助金支給策を発表しました。

予算規模としては国内に生産拠点を回帰するために2200億円、アジアなどへの生産拠点を多元化するために235億円が計上されました。

この補助金施策に対して2回にわけて応募をつのり、総計約1700件の応募があったようです。

特に2回目の応募は、予算1600億円に対して10倍以上の申請があったようです。

日本企業のアジア投資のメインは中国です。補助金に応募が殺到した結果に対して、新聞などの報道各社は「日系企業は中国市場から撤退や事業縮小を計画し、ASEANに拠点を変更するのではないか、日本国内に返り咲きするのではないか」と報道しました。

私は、報道通りなんだろうか、、、とやや疑いを持ってニュースを拝見しておりました。

というのは、現在中国に進出している日本企業は3~4万社以上と言われています。その中で今回の補助金に申請してきた企業は1700社程度。5%程度です。この数字から見れば、在中日系企業全体が撤退や縮小の方向であるとはいえないと思いました。確かに、欧米企業と比較し、日系企業全体は中国で決して成功しているとはいえません。しかし、撤退や縮小を全体の傾向と言う報道は、少し行き過ぎているのではないかと思ったわけです。

また、その後各エコノミストの先生たちがこのニュース後、たくさんの取材記事を発表されています。そういった記事を拝見していくと、あらためて、日本企業の対中投資は撤退の方向ではないことを実感しました。

あるエコノミストの先生は、企業経営者や中国の銀行に取材されたようです。その記事によれば、補助金の使用意図は撤退や縮小ではなく対中ビジネスの再編が大半の使用意図だったことがわかったようです。

中国国営や民営企業、欧米などの外資企業と日系企業は中国市場で競争を激化しております。その中で、うまくいっている事業やサービスや商品もあれば逆もしかりです。中国ビジネスはよりスピード感をもって撤退や開発や参入などの戦略転換が必要です。そのスピードアップをはかり、再編を積極的に行えるよう補助金を使用したい、という意図が多かったようです。

前回のコラムでは、日系企業は思考を停止しているのでは? アグレッシブローカリゼーションが必要なのでは? と問題提起をさせていただきました。

しかし、昨年の補助金申請の結果や、その後の様々な記事を拝見すると、決して日系企業は中国市場への挑戦をあきらめているわけではないことが垣間見れたと思っています。

この1年、まったく中国へは行けておりませんが、中国に行くと元気な日系企業を見つけることができます。ユニクロ、無印良品、ニトリ、資生堂やコーセー、日清食品、サントリーや麒麟ビールなどのtoC向けの企業は特に元気です。マブチモーターのようなtoBビジネスの会社も売上の半分以上は中国市場のようです。そういった企業を筆頭に、多くの日本企業が対中投資について動きはじめているようにも感じております。

中国市場、中国でのビジネス、その中で日系企業の活躍、まだまだ楽しみに思うわけです。

先月と今回、「中国ビジネスを成功させている日系企業の特徴~アグレッシブローカリゼーション~」についてお話しさせていただきました。次回は同テーマとしては最終回となります。アグレッシブローカリゼーションを積極的に行い、中国で成功している日系企業の共通事項をお話しできたらと思っています。

最後に、中国、中国語のキーワードにお仕事をお探しの皆さま、中国語人材を採用されたいと思われている企業の皆さま、就職活動や採用活動のお役に立てたなら幸いです。

TENJee:tenjee.com

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