日本で就職したい外国人の方の中には、経理の仕事につきたいと考えている方もいらっしゃるかと思います。
経理の仕事をするには、一般的に「日商簿記」と言われる資格試験に合格していると有利になりやすいです。
また、簿記や会計ルールは世界共通で、世界中のあらゆる企業は会計という文法に従い、簿記を用いて日常の経営活動を記録しています。
そのため、簿記の知識があると日本だけではなく海外の企業が相手であってもスムーズに取引を行うことができます。
外国人の方にとって異なる言語で行う試験はハードルが高いかと思いますが、日本語とご自身の母国語の語学力が生かされてたり、重宝される可能性も高いので、外国人の方の日商簿記の取得はおすすめと言えます。
今回は、日商簿記について具体的な勉強方法を含め詳しく解説します。
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日商簿記とは
日商簿記の正式名称は「日商簿記検定」であり、非常に認知度が高い公的試験の一つです。
試験は、1級・2級・3級・簿記初級・原価計算初級の5種類があり、3級から受けるのが一般的です。
また、全ての級に共通して100点満点中70点以上獲得で合格となり、試験時間は3級が60分、2級が90分、1級が180分と級が上がるごとに試験時間が長くなります。
日商簿記の級ごとの難易度と特徴
日商簿記の難易度と標準学習時間の目安、合格率をご紹介します。
日商簿記:3級
日商簿記の3級は、経理職や会計職を目指す人以外にも、就活生や新社会人の方にもおすすめの簿記の入門資格です。
試験では、株式会社で実践できるレベルの会計知識が問われます。
学習時間は50〜70時間が必要とされており、合格率は50%と日商簿記初心者でも独学での合格が十分に見込める難易度となっています。
日商簿記3級の学習を通じて企業に関するお金・数字について学べるため、一般教養を身につけるといった点においてもメリットのある資格となっています。
日商簿記:2級
日商簿記は2級から「商業簿記」「工業簿記」が試験範囲に追加されるため専門性が高く、難易度も上がります。
一般的に必要とされる勉強時間は、初学者なら300時間程度、日商簿記3級を持っている人は最低でも200時間の勉強が必要とされています。
日商簿記2級の勉強を通じて経営管理・財務担当者に必須の財務諸表の数字を読み解く会計知識が身につく他、3級に比べて難易度も上がり、企業の財政状態を把握することができる2級の取得は転職や就職で有利に働くと言えます。
簿記のスキルを就職活動でアピールしたい方は、まず2級の取得を目指してみましょう。
日商簿記:1級
日商簿記の1級はかなり難易度が上がると言われており、高度な商業簿記・会計学と工業簿記・原価算が試験範囲となっています。
1級の合格に独学は難しいとされており、日商簿記の公式HPによると、「大学等で専門的に学ぶものに期待するレベル」と記載されています。
また、必要な勉強時間は簿記2級をすでに取得している人は800時間、初学者の場合は2000時間程度必要とされており、合格率も10%と合格しにくい資格となっています。
しかし、取得するのが難しいだけあって、合格すると税理士試験の受験資格が与えられる他、就職や転職において大企業で経理が務まるなど大きなメリットが得られる資格です。
日商簿記の勉強方法
簿記の勉強は専門性が高く、商業科の高校以外では勉強しない範囲の内容のため、初学者の方は具体的な勉強の仕方がイメージしづらいかと思います。
しかし、日商簿記では正しい勉強法を実践していれば独学でも合格が見込める資格です。
ここでは具体的な日商簿記の勉強の方法を紹介します。
テキストや参考書を読み込む
日商簿記は、テキストの読み込みを中心に勉強をして知識をつけることが大切です。
しかし、注意してほしいポイントは暗記頼りの学習にはなってはならないということです。
基礎をきちんと理解して応用問題に対応していくことが大切です。
知識を活かして論理的に考えることができるようになると合格に近づきます。
また、テキストだけではわかりにくいところはYouTubeなどで解説動画をみるのもオススメです。
問題集を解く
インプット段階が終わったら、問題を解いて習得した知識をアウトプットしましょう。
試験の問題の中でも「仕訳」は配点が高く合格するには、ここでの点数が合格に直結します。
「仕訳」はルールを覚えて問題演習をすることで理解が深まるので、数をこなすことが重要です。
最近は簿記の問題を解くことができるスマートフォンアプリなどもあるので、そういったツールを活用して仕訳の点数を伸ばしていきましょう。
過去問を解く
いくら知識をつけたとしても本番の試験で結果を残せなかったら合格することはできません。
本番の試験形式に慣れるために、過去問演習に取り組みましょう。
実際に時間を測りながら本番の試験を何度も解くことで制限時間内に問題を解く練習ができ、ひいては得点アップも期待できます。。
また、繰り返し解くことによって、パターン化された問題に慣れることができるので解き方も定着します。
通信講座や予備校を活用する
日商簿記の3級までは参考書での独学でも合格が狙える難易度ですが、2級以上は難易度が上がるため、通信教育などを活用するのも1つの手段です。
通信教育や予備校で学習することのメリットとしては、日商簿記検定が研究された教材が提供されること、経験豊富な講師の指導を受けられること、気軽にわからないところを質問できるところなどが挙げられます。
日商簿記に合格したい外国人の方が注意すべきこと
簿記の学習は外国人の方でも学びやすい資格です。
しかし、資格勉強をする上で日本語を第一言語としていない方ならではのいくつかの工夫すべき点があるので、この項目でご説明します。
試験で漢字を書かなければならない場面がある
日商簿記の試験では、仕訳の問題を解く際に漢字を使って勘定科目を記入する必要があるため、漢字に慣れていない外国人の方は、かなり苦労する方が多いです。
対策としてあげられるのは、仕分けに使用する漢字だけをしっかり暗記して練習することです。
漢字を書くことにハードルを感じると思いますが、使う漢字は限られていますのでそれだけを徹底して覚えていけば大丈夫です。
専門用語や日常では扱わない日本語表現を覚える
外国の方が日本語を学習する際に非常に苦労することの一つは、文章の読み取りの難しさです。
ただでさえ難しいと感じる外国人の方が多い日本語の読み取りですが、日商簿記の試験に出てくる専門用語は普通の日常生活では見ることのないものも多く存在します。
対策としては、その都度表現を覚えていく形で対処しましょう。
簿記試験には日本人の初学者でも理解に苦労する表現が出てきますが、実は会計上の処理には特定の日本語を使うことがある程度決まっています。
大量に次々と新たな日本語表現が出てくるわけではないため、この簿記上の日本語表現は、この会計処理のように割り切って学習を進めると乗り切ることができるでしょう。
機能がシンプルな電卓を選ぶ
日商簿記の試験では電卓の持ち込みが許可されており、計算をする際に役立てることができると思います。
電卓を選ぶ際には、小さすぎないもの、電卓のキー・表示・桁数の豊富なものを選ぶと良いです。
一方で、禁止されている電卓もあり、記憶機能のある電卓や関数電卓などの多機能電卓は試験会場に持ち込めません。
万が一持ち込むと、試験前に没収されて電卓のない状態での受験となってしまい、合格に不利になってしまうので十分注意しましょう。
外国人の方が日商簿記に合格するためには日本語力が必要
日商簿記の試験で出てくる日本語はある程度決まっていると言いつつも、やはり基本的な日本語の能力は必要不可欠です。
参考書や日本語学校、動画教材などで日常的に日本語学習を行いましょう。
また、日本語能力試験を利用して日本語能力を向上させるのも良いでしょう。
日本語能力試験(JLPT)とは
日本語力アップ・証明のために日本語能力試験がおすすめです。
日本語能力試験では、基本的な日本語をある程度理解できるN5レベルから幅広い場面で使われる日本語を理解することができるN1レベルまでを測ることができます。
試験内容は、文字、語彙、文法能力の言語知識問題と実際にどのくらいコミュニケーションができるのかを測る聴解問題、読解問題の3つの要素で構成されており、総合的に日本語の能力を計測することが可能です。
日本語能力試験を受験するメリットとして、日本での就職・転職を検討している方は、日本語能力試験のスコアや級が応募条件に定められていることがあるので取得しておくと就職・転職に有利になることがあります。
また、法務省による高度人材に対するポイント制出入国管理上の優遇措置で、N1合格者は15ポイント、N2合格者は10ポイントが付与されます。
合計ポイントが70ポイントを超えると優遇措置が与えられるので、N2以上の合格を目標にしてみましょう。
日本語能力の資格に興味ある方に向けて、日本語能力試験についてまとめた過去記事がございます。
こちらの記事では、日本語能力試験の内容や成績証明の発行の仕方などを取り上げていますので、興味のある方はこちらも併せてご確認ください。
▶日本語能力試験とは?学校や就職で役立つ証明書の発行方法を解説
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