越境EC市場は年々右肩上がりに需要が高まっています。
特に中国EC市場は急速な拡大を見せており、日本で働きたいと思っている中国人の方、もしくは中国語スキルを活かした仕事がしたい日本人の方の中には、世界最大の規模の市場に携わりたいと考えている方も多いでしょう。
また、これからさらに需要が見込まれている分野のため、さらなるビジネスチャンスが見込まれる市場でもあります。
今回の記事では、中国EC市場がどのようなものなのか、そしてどのような仕事があるのかを詳しく解説していきます。
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越境ECの説明と具体例
ECとは「Electronic Commrece」の頭文字をとった略称で、直訳すると電子商取引です。
越境ECを簡単に説明すると、国境を超えて取引を行うことです。
具体的には、外国のECサイトから日本の商品を取り寄せたり、反対に日本のECサイトから外国の商品をを取り寄せて販売するといったケースが考えられます。
日本の法律だけではなく、取引を行う海外の法律などの知識も必要になるため、越境ECを運用・構築する場合は国内EC事業と比較して求められるスキルが多いとされています。
また、越境ECには海外に販路を拡大でき、現地に行かずに簡単に出品できるなどのメリットもあります。
越境ECの運営にはECシステムのグローバル化が必要
昨今のグローバル化の波及によって、国境を超えた商取引である越境ECの重要性が高まっています。
グローバルにEC市場を展開する場合、従来の国内EC用システムをグローバル化する必要があります。
ここでは5つのグローバル化しなければならないシステムをご紹介します。
決済のグローバル化
決済手段も国によって異なるので、販売国に合わせた決済手段に対応しなければなりません。
例えば、日本と中国の違いを見てみると、日本では、クレジットカード決済、銀行振込、代金引換決済、コンビニ決済が主流ですが、中国は、クレジットカードの普及が進んでおらず、対応店舗の数も少ないです。
そのため、代わりにデビットカードが広く普及してます。
このように、国や地域によって多数派を占めている決済方法が異なるケースがあります。
マーケティングのグローバル化
国によって文化やインフラが異なるので、それぞれの国に適応したマーケティング戦略を建てなければなりません。
例えば、日本と中国のマーケティングは異なっていて、日本で検索エンジンを使う場合、GoogleやYahoo!を使用することが一般的です。
一方で、中国ではGoogle、Yahoo!が利用できず、バイドゥという中国企業の提供する検索エンジンを利用するのが一般的です。
そのため、日本で使っていた検索エンジンマーケティングが中国では通用しない可能性があります。
物流のグローバル化
日本と外国では、住所の表示方法など異なる点がいくつもあるため、貿易に関する規制などの法律関係の知識がなければなりません。
また、輸出の規制対象になっていないかの確認が必要になってきます。
様々な国や地域にとって規制対象は異なるので越境ECを展開する国や地域の規制対象の確認が必要になってきます。
翻訳のグローバル化とサイトの多言語仕様化
当然のことですが、国が違えば使用されている言語は異なるので販売国の高い語学スキルが必要です。
翻訳プラットフォームサービスの利用を検討してみるのも一つの方法です。
また、国内向けの日本語サイトと海外向けの海外サイトを効率的に運用していくために、同URLで言語の切り替え設定ができるようにすることが望ましいです。
また、言語だけではなく、通貨や日時等も設定する必要があります。
このように、グローバル化の中では快適なインフラの整備が必要です。
サーバのグローバル化
日本で使いやすいサーバがかならずしも外国でも使いやすいといったことはないため、サーバの移行が必要になるケースも考えられます。
例えば、日本国内のサーバを利用していると海外からアクセスした場合に接続に問題が生じる恐れが考えられます。
越境ECに向いているサーバを探すというよりは、商品や取引を行う国など自身のビジネスにあったサーバを準備することをおすすめします。
中国におけるEC市場と中国語スキルの必要性
中国のEC市場は急速に拡大し、現在は世界一の規模となっています。
2022年に経済産業省が発表した電子商取引に関する市場調査によると、EC市場の国別シェアにおいて中国は世界シェアの50.4%を占めており、日本の3.1%、アメリカの18.4%と比べるとその市場シェアの高さは一目瞭然です。
また、中国は世界第2位の人口を持っているため、インターネット購買者人口が、2022年時点で8億6620万人と日本の8210万人のおよそ10倍以上で、2位のインドの3億2320万人の約2,9倍の市場規模となっています。
中国のEC市場が好調な理由
中国は世界第2位の人口大国で、インドと並んで14億人の人口を抱えているほど市場規模が大きいです。
また経済発展により中間層が増加し、需要が急激に拡大していますが、人口だけが中国のEC市場の好調の理由ではありません。
ここでは中国のEC市場が好調な理由を3つご紹介します。
インターネット普及率の増加
中国インターネット情報センターの統計によると、中国ネットユーザーの規模は10億7900万の76.4%と圧倒的な人数を誇ります。
特に携帯電話でのインターネット接続が全体の99.8%と次に述べるキャッシュレス化の推進に大きく関係しています。
中国のインターネット普及率は2005年時点では10%を下回っていましたが、2023年には中国国民の60%まで増加しました。
また、現在では中国最大の検索エンジンであるバイドゥ(百度:Baidu)や、中国を代表する世界最大の流通総額を持つE-commerce事業を展開するアリババ(阿里巴巴:Alibaba)、中国大手ITサービス企業のテンセント(腾讯:Tencent)などの中国インターネット産業を牽引する大企業が生まれています。
キャッシュレス決済への移行
現在中国では、「現金を持たずに日常生活を送れる」と言われるほどキャッシュレス化が進んでいます。
一般社団法人キャッシュレス推進協議会の統計によると、中国のキャッシュレス決済比率は2020年において80.3%と、29.8%の日本と比べて3倍近くキャッシュレス決済が普及しています。
中国のキャッシュレス化の特徴は、QRコード決済の普及率の高さです。
中国では、キャッシュレス決済手段のうち9割近くがQRコード決済のようなスマホ決済で、その手軽さが普及率の高さを物語っています。
例えば、飲み会などでの割り勘は、日本の場合、現金を幹事に手渡しが主流ですが、中国では、スマホ決済の送金システムを利用しています。
このような電子決済が主流という中国の決済スタイルが、ECサイトのオンライン決済システムと調和し、利用者数増加に繋がったことが中国におけるEC市場の好調の理由でもあります。
所得の増加による購買意欲の向上
ここ数年の中国経済は発展が著しく、富裕層や中間層が増えて消費需要が高まっています。
中国社会科学院の報告書によると、2018年の中国国民のうち約4億5千万人が中間所得層で、高所得層を含めると6億人が中産階級以上に属しています。
このような中間層の拡大によって可処分所得が増えたことが、中国国民の購買意欲の向上や購買行動の増加に繋がっており、それに伴って中国経済そのものが輸出による経済成長から内需主導の経済成長に向かっています。
そのため、今後中国のEC市場はさらなる拡大が予想されます。
中国語を利用して越境ECに携わる方法
中国EC市場の概要や市場拡大の現状を解説してきました。
ここでは、中国語を利用すると具体的にどのような越境EC業務に携われるのかを解説します。
カスタマーサポート業務
通販サイトを利用しているお客様からのお問い合わせに関してメールやチャット、もしくは電話での対応をする業務です。
具体的には、国際発送サービスに新規登録を希望されるお客様や、中国語のメールでコミュニケーションなどの業務です。
またPC操作などのスキルが必要な場合もあります。
WEBサイト作成業務
越境ECプラットフォームにおけるサイトの開発および運営、プロモーション業務です。
サイトの更新や商品の登録業務など定期的に行う業務も行います。
販売国に合わせた言語設定を行う必要があるので、高い語学スキルが必要です。
商品マーケティング・仕入れ業務
需要が少なく供給が少ない商品を売りに出すことが大きな利益を上げるために必要となるので、市場調査を行う業務も越境ECにおいて重要な業務です。
また仕入れの量を見極めることも必要なので慎重な判断が重要です。
集客、広告業務
自社ECサイトをできるだけ多くの人に知ってもらうことは、売り上げを伸ばす上で重要です。
一人でも多くの人に知ってもらうためには、メディアでの宣伝やSNSなどを積極的に活用した集客活動が必要であり、集客のノウハウを知り得た人材の確保が必要です。
まとめ
今回は、中国の越境EC市場について、越境ECの言葉の意味から業務内容まで解説してきました。
中国の経済発展や世界第2位の人口の多さなどの理由も相まって、越境EC市場は急速に拡大しています。
それに乗じて中国EC市場での、中国語スキルを持つ人材の需要も高まっています。
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