スキルや経験のある人材を求めるために、中途採用をおこなうことがあるかと思います。
必要なときに必要な人材を探すことができるのが中途採用の魅力ですが、良い人材になかなか巡り会えないという採用担当の方もいるのではないでしょうか。
中途採用は、採用活動をおこなう時期によって中途市場の流れが大きく異なります。
この記事では、中途採用の市場において、時期ごとにどのような特徴があるのかを紹介し、外国人を中途採用する際のポイントについても詳しく解説します。
近年外国人人材の市場が拡大しており、外国人を採用することが珍しくなくなりました。
人手不足が深刻な問題になりつつある日本では、外国人労働者は貴重な労働力となっています。
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中途採用が活発な時期
1年の中で、中途採用が活発におこなわれる時期と落ち着いている時期とがあります。
中途採用が活発な時期やその背景についてご紹介します。
1~3月
1〜3月は、求職者・採用者が共に最も多い時期です。
日本の新年度は4月から始まるため、それに合わせてタイミングよく転職活動や採用活動をしようとするケースが多いことが要因になっています。
特に4月に入社すると新卒の入社のタイミングと重なるので、新しい職場環境になれる可能性が高まるでしょう。
6~7月
6〜7月は夏のボーナスが入る時期なので、ボーナスを貰ったタイミングで転職しようとする求職者が転職活動をする時期です。
採用側も年度末や半期末は決算などで忙しく、採用活動に手が回らないこともあるので、比較的手続きの少ない6〜7月は採用活動に注力しやすい時期だといわれています。
9~10月
9月で上半期が終わるので、9〜10月は下半期の10月から仕事を始めようとする人が転職活動をします。
半期ごとに決算や整理をおこなう会社は、4月に次いで10月入社が手続きや管理の面で楽になるでしょう。
中途採用が落ち着いている時期
1年を通してみると、中途採用市場が活発な時期と落ち着いている時期とがあります。
一見、市場が活発な時期に採用活動をすることがポイントのようにも見えますが、比較的落ち着いている時期に採用活動をすることが有効な場合もあります。
中途採用の市場が落ち着いている時期やその背景についてご紹介します。
8月や12月
8月や12月はお盆や年末年始などの長期休暇がある時期なので、中途採用の市場自体が停滞する傾向にあります。
求職者の母数が少ないだけでなく、採用側も休暇に入ってしまうことが多いので採用活動の一連の流れに時間がかかりやすいのが特徴です。
4~5月
4〜5月は、新卒が入社したばかりのタイミングに当たります。
そのため人員が欠けることが少なく、そもそも中途採用を検討するケースが少なくなります。
また、新卒の育成に時間を割くことが多いので、本腰を入れて中途採用をおこなう時間的・体力的な余裕を持ちづらい時期の1つです。
中途市場が活発な時期の特徴
中途採用が活発な時期に共通している特徴をご紹介します。
求職者の全体数が多い
市場が活発な時期は、それだけ求職者の母数が多くなります。
したがって、より多くの人材の中から必要な人材を的確に選ぶことができる可能性が高まります。
人材不足等によって複数名の採用を検討している場合は、特に市場が活発な時期に採用活動をおこなうことで効率よく人材を獲得できるでしょう。
入社時期の調整がしやすい
中途採用の市場が活発な時期は年度や半期の切り替わりの時期が多いです。
切り替えがしやすい時期に採用することで、年度初めや下半期の初めからなど入社時期をタイミング良く設定しやすくなります。
また、入社時期を揃えて複数人を採用することで、人材の育成にかかるコストを大きく抑えることができます。
求人数も多くなり情報が伝わりにくくなる
求職者の母数が多いことは良いことづくめに見えるかもしれませんが、採用の市場が活発ということはそれだけ人材を募集する求人の数も増えるということです。
求人サイトなどで求職者が目にする求人の数も増えるので、市場が落ち着いている時期に比べて自社の求人が見られる割合が減ってしまう傾向があります。
そのため、情報を広くわかりやすく伝えることが重要です。
内定辞退のケースが増える傾向がある
多くの企業が採用活動をしている時期は、求職者がそれだけ多くの求人を目にすることになり、多くの会社の面接を受ける傾向があります。
つまり、自社が第一志望ではない恐れが増えるということです。
求職者が受ける会社の数が増えるほど自社の内定が辞退されてしまう数の増加につながるので、採用活動が思い通りに進まない危険性があります。
内定辞退まで想定したゆとりある採用計画を立てることが重要です。
中途市場が落ち着いている時期の特徴
中途採用の活動が落ち着いている時期に共通している特徴をご紹介します。
競合する他社が少ない
採用活動が活発な時期と比べると、採用活動をおこなっている会社自体が少ないです。
そのため、良い人材に出会うことができたとき、他社と競合してその人材を取られることが少なくなります。
したがって、求職者側からの辞退というケースが少なくなりやすいです。
長期休暇期間しか転職活動をできない人に出会える
お盆休みや年末年始に近い時期に採用活動をすると、普段は忙しく転職活動ができない人と出会う可能性が高まります。
他の時期にはなかなか出会えないような人材を獲得したい場合は、長期休暇期間に近い時期の採用活動をするのも一手です。
採用活動が停滞しやすい
お盆や年末年始の時期は、求職者だけでなく採用者自身も休暇の時期と重なることが多くなります。
そのため、他の時期に比べて連絡の頻度が遅くなるなど、採用活動全体に時間がかかることが多いです。
短期集中で効率的に採用活動をしたい場合は、長期休暇に近い時期を避けることが無難でしょう。
応募者の母数が少ない
求職者の母数自体が少ないので、それだけ良い人材に出会える可能性は低くなります。
少数精鋭の人材を募集する場合はあまり問題ないですが、複数の人材を獲得しようとしている場合は採用活動に時間がかかることが多くなるでしょう。
年間単位で採用活動を方がスムーズな業界もある
1年の中で時期ごとに採用活動の特徴を紹介してきましたが、業界によっては時期を限定せずに採用活動をおこなった方がよい分野もあります。
求職者が求人数よりも少ない業界
求職者の数が求人数よりも少ない、なり手不足の業界では短期間で欲しい人材を獲得することが比較的難しいです。
そのため、時期によらずに年中人材を募集することが、人材獲得への近道になる可能性が高くなります。
特に医療・介護・建設などの分野では、求職者が少ない傾向が続いているので、人材がなかなか獲得できない場合は外国人労働者の採用も選択肢の1つです。
需要が増えている/これから増えると予想される業界
現在進行形で需要が高まっている業界、これから需要が高まることが見込まれている業界では、年間単位での採用活動が効果的です。
エンジニアをはじめとする需要が高まっている職種は、将来を見越して優秀な人材を早いうちに確保することが重要なため、長い期間採用活動をおこなうことが人材獲得につながります。
外国人はどの時期に中途採用するべきか
人材不足が続く業界を中心に、外国人従業員の中途採用を始めるケースが増加しています。
外国人はどの時期に採用するのが良いのでしょうか。
4月や10月の採用が多い
外国人を中途採用する場合、時期ごとの特徴は日本人の場合と大きく変わりません。
年度や上半期・下半期の切り替わりの時期に働き始められるよう採用活動がおこなわれることが多いです。
外国に住んでいる人材を日本に呼ぶ場合は、その国の長期休暇の時期などを把握した上で採用活動をおこなうと効率よく人材探しをすることができます。
日本人採用よりも早く始めることがベター
日本人の場合と同様、外国人の採用活動をおこなう時期に正解はありませんが、日本人よりも早く採用活動を始めることがベターだといわれています。
外国人採用にはビザの発行や在留資格などの手続きが必要なことが多く、こうした手続きに時間がかかると予定通りに入社させられない危険性があるためです。
外国人の中途採用を成功させるポイント
外国人の中途採用には、日本人の場合と異なる点がいくつかあります。
外国人の中途採用を成功させるためのポイントをご紹介します。
採用計画を明確にする
外国人を採用する目的は、外国語を話せる人材を確保することなど日本人を採用する目的と異なることがあります。
したがって、どんな人材を求めているのか、どんな仕事をしてもらいたいのかなどの採用計画を明確にした上で採用活動に臨むことが重要です。
採用後の流れも暫定的に決めておく
採用活動はゴールではなくスタートです。
採用後にどんな立場でどんな仕事をしてもらうのかを短期的、長期的の両方考えておくことで採用したい人物像が見えてくるでしょう。
採用した人材とコミュニケーションを取りながらキャリアプランまで一緒に考えることができれば、信頼関係を築くことができます。
海外在住の人材を募る場合はその国のスケジュールを知る
海外に住んでいる人材を募集する場合は、募集する国の文化や1年のスケジュールを知ることが重要です。
募集する国の長期休暇のタイミングを知っておくことで、採用活動を効果的におこなえる時期を絞ることができます。
欲しい人材ができたときに的確に求人を出すのがベスト
中途の採用活動は巡り合わせの側面があるので、「この時期に活動すれば必ず成功する」というものではありません。
人員が欠けたタイミングや年度が変わるタイミングなど、状況に合わせて必要な人材を獲得できるのが中途採用の大きなメリットになります。
したがって、必要な人材ができたときに採用計画を練り、求人を出すことが無駄の少ない採用活動です。
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まとめ
日本の中途採用市場の状況は時期によって異なるのが特徴です。
年度や上半期・下半期が切り替わる時期は採用者、求職者どちらにとってもタイミングよく仕事が始められるので、中途採用の市場が活発になります。
そのため、求職者の母数が増え、良い人材に出会える確率が高くなる一方で、内定自体の割合も高くなる傾向があります。
長期休暇に近い時期は人材獲得で競合する他社が少ない一方で、採用活動自体が停滞することが多くなります。
採用活動をおこなう時期によってそれぞれのメリットやデメリットがあるので、人員が欠けたタイミングで状況に合わせて欲しい人材を獲得できるという中途採用の魅力を活かした採用活動をおこなうことが重要です。
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