日本は諸外国と比べて治安が良く、生活しやすい国だと言われることが多いです。
しかしながら、異国の地である日本で働いている外国人の方にとっては日本独自の文化やルールなど、不便に思うことも多々あるようです。
そこで今回は、日本で働いている外国人の方が不便に思っていること、日本における外国人労働者の需要、外国人の方が日本での「不便」を減らす方法などを詳しくご紹介します。
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日本で働いている外国人の方が不便に思っていること
日本で働いている外国人の方が不便に思っていることを8つご紹介します。
言葉の壁
日本で働く上で、言語の壁を感じる外国人の方は非常に多いです。
日本語を扱うためにはひらがな、カタカナ、漢字の3つの文字を習得しなければならないため、外国人の方にとって日本語は学習が難しい言語とされています。
加えて音読み訓読みや敬語、一人称の多様性、同音異義語など独特なルールも多く、こういった言葉の壁に対して不便さを感じる方も多いようです。
また、日本人は外国語に対して苦手意識を持っている方が多い傾向にあるので話しかけづらいこと、外国語表記のメニュー表や看板が少ないことなどを不便に思っている方もいらっしゃいます。
はっきりしないビジネス文化
日本には「空気を読む」や「オブラートに包む」などの言葉がある通り、ストレートな物言いを避けて、表情や文脈から相手の真意を理解する文化があります。
例えば、「前向きに検討します」は言葉の意味とは裏腹に、発言者があまり乗り気ではないことを暗示しています。
ストレートに物事を伝える文化を生きてきた外国人の方の中には、こういった曖昧さを不便だと感じる方も少なくないです。
宗教への価値観の違い
日本は無宗教の方が多く、宗教上の習わしや信仰の価値観などに慣れていない方が多い傾向にあります。
宗教的な理由で食べることが禁じられている食材もほとんどないため、各宗教に対応した飲食店が少なく、食事をする際に不便だと感じる外国人の方は少なくありません。
また、日本にはハロウィンやクリスマス、初詣などの宗教に関する行事をイベント感覚で楽しむ風潮があるため、こういった行事ごとの宗教的な意味や価値を重んじている外国人の方からすると、不思議に感じることが多いようです。
電車の乗り換えが複雑
日本の電車は到着時間の正確さや充実した路線数など、外国人の方からも評価が高いです。
非常に便利な日本の電車ですが、一方で乗り換えが複雑であることを不便だと感じる声も上がっています。
特に新宿駅などの大規模な駅での乗り換えは、日本人でも苦戦する方が多いです。
賃貸契約が難しい
外国人の方が日本で賃貸契約を結ぶ際は、保証人や保証書など必要なものが多く、収入額などの厳しいチェックもあります。
こういった手続きの難しさを不便に感じる外国人の方は少なくありません。
また、住居によってはそもそも外国人の入居を不可にしている物件もあります。
役所での手続きがスムーズに行かない
役所などの公的機関での手続きがスムーズに行かないことに対して不便だと感じる外国人の方もいらっしゃいます。
具体的には、質問をしたくても英語を話せるスタッフがいないため会話が通じない、書類が日本語で書かれていて読めない、役所が混雑していて待たされるなどが挙げられます。
タトゥーに対する考えが違う
日本には「タトゥー＝反社会勢力の象徴」とみなす風潮があったため、未だにタトゥーに対する偏見は根強く、タトゥーが入っている方の入浴をお断りする温泉やプールもあります。
一方外国ではファッションの一環としてタトゥーを入れる方も多く、こういった日本独特のタトゥーに対する考え方に対して不便さを感じる外国人の方は多いです。
キャッシュレス化が発展途上
日本の都心部ではバーコードやクレジットカードなどのキャッシュレスが主流になってきていますが、地方や個人店では未だに現金支払いのみの場合も多いです。
こうしたキャッシュレス化の発展途上具合は、自国のキャッシュレス文化が発展している方ほど不便さを感じる傾向にあります。
日本で外国人労働者の需要は高まっている
近年の日本では外国人労働者の需要が高まっています。
ではなぜ外国人労働者の需要が高まっているのか、その理由を解説します。
少子高齢化による労働人口の減少
現在、日本は超高齢社会に突入しており、2050年には人口の約3人に1人が65歳以上の高齢者になるともいわれています。
こうした背景から今後さらなる労働人口の減少が予想されるため、海外人材の採用に本格的に力を入れ始めた企業も多いです。
訪日観光客数の増加
近年は日本を訪れる外国人観光客が増加傾向にあるため、日本語以外の言語で接客を行うことができる人材の需要が高まっています。
特に、世界的に使用人口の多い英語や中国語、日本への観光客数が多いアジア諸国の言語のスキルを持っている人材は重宝される傾向にあります。
外国人の方が日本での「不便」減らす方法
外国人の方が日本で生活する上で、少しでも「不便さ」を減らす方法をご紹介します。
母国と日本の違いを受け入れる
これは日本人にも言えることですが、自国の当たり前が全ての国にとっての当たり前ではないということを理解し、互いの違いを尊重し合うマインドが大切です。
法律に違反するなどの重度なレベルでなければ、基本的には無理に日本の文化や独自のルール、価値観に従う必要はありません。
どうしても理解しがたい違いがある時は、思い切って周囲の人に相談してみましょう。
日本語の能力を向上させる
外国人の方が日本で不便さを感じる主な要因の1つとして、言葉の壁があります。
この場合、ご自身の日本語能力を向上させることで不便さを減らすことができる可能性が高いです。
まずは日本語での日常会話が行えるレベルを目指しましょう。
一般的に日本語での日常会話が可能なレベルとは、日本語能力試験(JLPT)のN2ランクに相当するとされています。
日本語能力試験(JLPT)のN2ランクについては、下記の記事にて具体的な日本語力、日本語能力試験(JLPT)のN3〜2ランクで応募できる仕事などを詳しくご紹介しています。
興味のある方は併せてご確認ください。
語学力や母国での経験が活かせる仕事に就く
職場で不便さを感じている外国人の方は、語学力や母国での経験が活かせる仕事に転職するという手段もあります。
外国人の方が不便さを感じる要因には、文化の違いだけではなくて職場環境や現在の職業が適していないことが関係している可能性があります。
そんな時は転職も視野に入れてみましょう。
外国人の方には、英語や中国語など日本語以外の言語を扱うことができるという大きなアドバンテージがあります。
現在日本は、コロナウイルスの影響で大幅に減少していた外国人観光客の数が徐々に回復傾向にあります。
街中で外国人観光客を見かける機会も多くなったのではないでしょうか。
外国人のお客様の中には日本語を十分に扱えない方もいらっしゃるので、そういったお客様に対して適切な接客を行うために、日本語以外の言語を扱うことができる外国人従業員を積極的に採用している企業もあります。
また、母国での就業経験を通して得たスキルなどが日本での転職に役立つ可能性があるので、自分の強みが何なのか今一度分析してみましょう。
なお仕事を探す際は、海外人材向けの求人に特化した求人サイトを利用するというのも1つの手段です。
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