中国IT 4大企業BATHとは?概要や強みを徹底解説

国内の経済成長の原動力となってきた中国企業は、世界中の注目を集めています。

中でもBATH(Baidu、Alibaba、Tencent、Huawei)と呼ばれる中国IT系企業は、世界でもトップクラスの時価総額を誇る巨大企業であり、その成長率や規模の大きさから、アメリカ大手4大企業のGAFAとも比較されることもあります。

この記事では、成長著しいBATHの企業の概要や成長の要因、その強みについて詳しく解説しています。中国系企業で働くことを検討している場合は、ぜひTENJeeをご利用ください。

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中国四大企業「BATH」とは

中国四大企業のBATHとは具体的にどのような企業なのでしょうか。

グローバルに活躍する4つの中国系IT企業の総称

「BATH」は、国内だけでなく世界的に活躍する中国系IT企業4社(Baidu、Alibaba、Tencent、Huawei)の頭文字を取って作られた言葉です。

アメリカのGAFAに追随する企業群として世界中から注目を浴び、時価総額ランキングでも世界有数の順位を誇ります。

いずれもアジアのシリコンバレー「深圳(しんせん)」が拠点

BATHの4社はいずれも、アジアのシリコンバレーとして地位を確立している深圳(しんせん)を拠点にしています。深圳は資本や技術が集積する都市で、多くの企業が拠点としています。

「深圳(しんせん)」に四大企業が集まる背景

深圳は中国で初めて経済特区に指定された都市のひとつです。経済特区とは、社会主義国家である中国の中で例外的に外国資本や技術の導入が認められている地域のことです。

外資企業に対して税制面で優遇するなどして誘致し、資本や技術を取り入れて国家の経済成長を図る地域で、多くの資本や技術が集積するので、BATHを含め多くの企業が拠点としています。

企業間の交流が急成長を支えている

深圳では企業間の交流が盛んで、企業同士の相互作用がさらなるイノベーションにつながっています。深圳のこのような環境も多くの企業が集まる理由の1つです。

社内の競争環境が士気を高めている

BATHは中国企業の中でも特に社内の競争が激しいのが特徴です。
成果主義の傾向に加えて、ライバル企業が周辺に多くあることから、企業内部と外部両方の競争が成長の要因となってきました。

「BATH」を構成する四大企業

BATHを構成する4社は同じIT系企業といっても、手掛けている事業はそれぞれ異なります。Baidu、Alibaba、Tencent、Huaweiの概要や主な事業内容をそれぞれ紹介します。

【Baidu】検索エンジン

Baiduは中国最大手の検索エンジンなどを手掛けるインターネットサービスの企業です。また、検索エンジンであるBaidu上に広告をつけられるようにし、多くの企業が集客の場としてプロモーションをおこなえるようになっています。

以下の記事では、Baiduの特徴や強みに関して詳しく解説しています。

【Alibaba】ECサイト

AlibabaはECサイトの運営を手掛け、オンライン上での商品の取引を主に扱っています。BtoB、BtoC、CtoCそれぞれに特化したサイトを持ち、決済サービスのAlipayと共に中国国内を中心に高いシェアを誇ります。

以下の記事では、Alibabaの特徴や強みに関して詳しく解説しています。

【Tencent】SNS

Tencentは、中国のSNS市場の担い手として活躍する企業です。
SNSサービスだけでなく、ゲームなどのアプリの開発にも力を注いでおり、制作されたアプリは中国国内を中心に大きなシェアを誇ります。

【Huawei】デバイス販売

PCやタブレットのような端末の生産で成長してきたのがHuaweiです。
近年はICTサービスを水道管の管理など様々な事業と組み合わせることで新たなサービスを提供することにも注力しています。

以下の記事では、Huaweiの特徴や強みに関して詳しく解説しています。

「BATH」と「GAFA」の比較

GAFAに追随するBATHと、GAFAとの共通点や相違点をデータを利用して解説します。

「GAFA」とは

GAFAとは、アメリカに拠点を置く巨大グローバル企業であるGoogle、Apple、Facebook、Amazonの4社の頭文字を取ったものです。

IT企業で最初に覇権をとったMicrosoftの立場を脅かす存在として成長しました。

「BATH」と「GAFA」の共通点

BATHとGAFAはIT系企業で、世界的にも有数の時価総額を誇るだけでなく、その成長スピードがとても速いという点も共通しています。

また、GoogleとBaiduが検索エンジン、AppleとHuaweiが端末生産、FacebookとTencentがSNS、AlibabaとAmazonが流通やECサイトと、メインの事業がそれぞれ対応して共通している点が特徴的です。

データで比べる「BATH」と「GAFA」

2018年度の総売上額を比較すると、GAFAが約6.9兆ドルに対し、BATHは2.2兆ドルと、約3倍の差があります。

全体としての規模はまだGAFAの方が大きいですが、2022年2月の時価総額ランキングではTencentが11位、Alibabaが27位など、BATHの企業も上位につけていることがわかります。

「BATH」の台頭が証明した中国企業の強み

BATHのような猛スピードで成長した企業が現れたことから、中国企業のどのような部分に強みがあるのかを解説します。

実力主義が生み出す切磋琢磨する環境

中国企業は実力主義の傾向が強く、社内でも常に切磋琢磨していることが成長の要因となっています。

人材の行き来が盛んで常に職場が生まれ変わっている

深圳のような経済特区では、資本や技術だけでなく、人材の往来も盛んです。
資本や技術、人材が行き来することで新たなイノベーションが生まれやすいという環境が、中国企業台頭のひとつの要因となっています。

国家としての成長と企業の成長の相関関係

中国のGDP成長率はインドと並んで世界トップクラスで、国内の約14億人という巨大な市場を持っていることも中国企業の強みになっています。

巨大な中国市場を舞台にビジネスを展開できる

巨大な市場を舞台に事業を展開でき、その規模から海外企業の注目を浴びることも多いので、グローバルな働き方をすることができます。

中国企業に転職・就職する方法・ポイント

BATHのような中国企業に転職・就職する方法やその際に重要なポイントを紹介します。

新卒か中途かで目指す企業が変わる

中国の就労ビザを獲得する条件として「2年以上の社会経験」があるので、新卒で中国本土に就職することは難しいです。
新卒の場合は中国企業の日本支社や日本法人に就職するのが基本的な流れです。
社会人経験を持つ中途採用の場合は、中国本土を視野に入れたキャリアプランを形成することができます。

以下の記事では、日本人が新卒で就職、あるいは中途で転職する方法やそのメリットについてそれぞれ詳しく解説しています。

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中国語スキルは資格で可視化する

中国企業に就職、転職する際、中国本土の本社とやり取りすることなどを考慮すると、中国語スキルを求められることが多いです。

中国語スキルは、「HSK」のような資格や検定を取得することで客観的な判断材料となるので、面接までに受験するとよいでしょう。

以下の記事では、中国語検定の代表例である「HSK」について、他の資格や検定と比較しながら詳しく解説しています。

中国本土に渡る場合はビザにも注意

中国本土で働く場合、中国の就労ビザを獲得する必要があります。
就労ビザの取得には条件があったり、手続きに時間がかかったりするので、中国本土で働くことを検討している場合は、ビザに関する知識を持っておくことが重要です。

以下の記事では、中国本土へ転職する際のポイントを詳しく解説しています。

日本とは異なる仕事観をおさえておく

中国は日本に比べると、公私を分けることが多いなど、日本の仕事観とは異なることもあります。
中国の仕事観をあらかじめ理解しておくことで、いざ就職、転職したときに環境に適応しやすくなります。

以下の記事では、中国の仕事に関する文化や風潮について、日本企業と比較して解説しています。

まとめ

BATHの4社は多くの技術や資本、人材が集積する深圳を拠点に成長を続け、世界有数の大企業として中国国内だけでなく世界中から注目を浴びています。

BATHのような中国企業で働く場合には、日本法人で働く方法と中国本土で働く方法があり、中国企業の体質の理解や中国語スキルの獲得が重要なポイントです。

中国企業で働くことを検討している場合、どんな求人があるのかを見てイメージを膨らませることが重要です。
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